日本株は続落、米金利上昇や米中通商懸念-電機など輸出や素材安い

更新日時
  • 米10年債利回りは5日に3.23%へ上昇、米中会談で意見の相違
  • 東エレクなど半導体関連、キーエンスなど設備投資関連の下げ顕著

People walk past a stock indicator showing share prices on the Tokyo Stock Exchange in Tokyo.

Photographer: Kazuhiro Nogi/AFP/Getty Images

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9日の東京株式相場は4営業日続落。米国で長期金利が上昇したことや米中通商問題の再燃から景気や企業業績の先行きが懸念され、電機や自動車など輸出関連、化学やガラス・土石などの素材が下落。半導体関連や設備投資関連の下げも目立った。
 
  TOPIXの終値は前営業日比31.53ポイント(1.8%)安の1761.12、日経平均株価は314円33銭(1.3%)安の2万3469円39銭。両指数とも下落率は8月13日以来の大きさ。

東証プレート

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  三菱UFJ国際投信・戦略運用部の石金淳チーフストラテジストは「米金利の上昇がマーケットの想定より大きい」と指摘した上で、「このペースで金利が上がり続けると実体経済や好調な企業業績を将来圧迫する。市場がそれを先読みして想定以上に株価が調整する懸念がある」と述べた。

  5日に発表された9月の米雇用統計で失業率は3.7%と、1969年12月以来の低水準となった。5日の10年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し3.23%。また、ポンペオ米国務長官は8日、中国の王毅外相と北京で会談し、「根本的な意見の相違」があると表明した。米国株市場では半導体やテクノロジー株主導でS&P500種株価指数が8日までの2営業日で計0.6%下落し、ボラティリティー(変動性)の指標であるシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティー指数(VIX)は8日に15.7と約3カ月ぶりの高水準となった。きょうのドル・円相場は一時1ドル=112円90銭台と、東京株式市場の5日終値時点の113円88銭から円高が進んだ。

  8日に3.7%安となった中国上海総合指数はきょうは底堅く推移したものの、日本株への好影響は限定的だった。SMBC日興証券投資情報部の松野利彦氏は「米中の言葉の応酬を見ていると、米中通商問題はやはり楽観視できないと感じる。預金準備率の引き下げ程度の対応策では中国景気の鈍化は止められない」とみる。

  幅広い業種が下げる中、東京エレクトロンやキーエンスなど半導体関連や設備投資関連の下げが目立った。中国の製造業景況指数が下振れ傾向にある中、「金利が上昇すればバリュエーションの高い銘柄は売られやすい上、全面安の相場展開で換金売りも出やすい」と、三菱U国際の石金氏は話していた。

  きょうは東京証券取引所で現物売買システムの一部に不具合が発生した。野村証券の佐藤雅彦エクイティ・マーケットアナリストは「システムダウンではなく、一部の不具合。システム売買には影響が出ていないもようとあって、株式市場全体はそれほど大きな影響なく済んでいる」と語った。ただし、「投資家はシステム障害による流動性低下を嫌う。午前はそれに乗じて投機筋による仕掛け的な先物売りも出たようで、日経平均で100円ほど影響した可能性がある」とみていた。

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