サウジ皇太子:イラン産原油の減少分を完全に補っている

  • トランプ氏のOPEC批判にブルームバーグとのインタビューで反論
  • 「市場が必要とすれば」さらに130万バレルの増産可能

サウジアラビアのムハンマド皇太子は、米国の対イラン制裁再開で市場から消えるイラン産原油について、サウジがそれを埋め合わせる公約を果たしていると主張した。

  皇太子はブルームバーグとのインタビューで、「米国がサウジと他の石油輸出国機構(OPEC)加盟国に要請したのは、イランからの供給が失われた場合、その分を確実に供給するということだ。それは行われている」と語った。

ムハンマド皇太子

写真家:Bandar Al-Jaloud / AFP /ゲッティイメージズ

  しかしサウジの行動はトランプ米大統領の目には届いていないようだ。イラン産原油の流れを封じ込めることを目指すトランプ氏は、OPECが原油高抑制で十分な行動を取っていないと非難し続けている。米国務省は3日、OPECに余剰生産能力の利用を促す声明を出した。

  サウジの取り組みは原油高に歯止めをかけておらず、原油相場は今週ロンドンで1バレル=86ドルを上回る4年ぶり高水準に達した。

Crude's Climb

Brent futures topped $86 this week as supply concern intensified

Source: ICE Futures Europe

  石油トレーダーの間では、サウジの増産ペースが十分ではなく、イラン産原油を完全に埋め合わせる能力を有していないのではないかとの懸念がある。しかしムハンマド皇太子は、OPECと非OPEC産油国が最近、生産量を日量150万バレル増やしたと説明。これはこれまでに失われたイラン産原油の供給量70万バレルの約2倍に相当すると指摘した。

Saudi Arabia’s Oil Production

Source: Bloomberg Survey Estimates, Jan. 2015 – Sept. 2018

Note: Saudi Energy Minister claims the latest production figure to be around 10.7 million barrels per day

  皇太子はさらに、サウジの生産量が日量約1070万バレルと過去最高に近く、「市場が必要とすれば」さらに130万バレルの増産が可能だとした。ただ、多くのアナリストは、早期に日量1200万バレルに到達し、それを長期間維持できる可能性を疑問視している。

  ムハンマド皇太子は、追加投資によってサウジの生産能力を1200万バレルより高めることは可能だと指摘。サウジの同盟国も供給を増やせるとした。また、「この1カ月の価格上昇はイランが原因ではない。カナダやメキシコ、リビア、ベネズエラなどで起きていることが主因だ」と語った。

原題:Saudi Crown Prince to Trump: We’ve Replaced All Iran’s Lost Oil(抜粋)

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