イールドカーブの今後巡り議論白熱、フラット化の1人勝ち終わりか

  • 2日間の利回り急上昇はフラット化の流れ転換示唆とPIMCO
  • ウェルズ・ファーゴも少し前にスティープ化陣営に仲間入り
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

米国債イールドカーブのスティープ化を見込む投資家にとって、ここ2日間の動きは待ちに待った転換点を示唆する。

  年限長めの米国債の利回りは4日に数年ぶり高水準となり、長短金利差は数カ月ぶりの大きさに拡大した。売りの流れはその後いったん弱まったものの、終わってはいないと、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のマーク・キーセル氏らはみている。約2年に及んだ利回り曲線フラット化の流れが転換したと考えるからだ。投資家は遂に、米経済の現実とインフレリスクに目覚めたのだと同氏は言う。

  「『米国を再び偉大な国に』するということは金利上昇を意味する」と、PIMCOでグローバル・ポートフォリオマネジャーを務める同氏は解説。「米経済は金利上昇に耐えられないという誤った認識が一部にあったが、実際には米経済は十分に力強い」と指摘した。

  4日の取引で米国債利回りは10年債が約3.19%、30年債が3.34%で終了。日中の高水準からは後退したものの、2年債との利回り格差(スプレッド)は最近数カ月の低水準を10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)余り上回ったままだ。

  同日のスティープ化に歯止めをかけたのは中長期債の大口取引で、フラット化を予想する陣営が降参していないことがうかがわれる。しかしイールドカーブの今後に関する議論は白熱化してきた。

  フラット化を予想してきたモルガン・スタンレーやBMOのアナリストは、これまでの動きで正しさを証明された。スティープ化を見込む者が勝てるかはまだ分からない。

  しばらく前にスティープ化陣営に仲間入りしたというウェルズ・ファーゴのストラテジスト、マイク・シューマッハー氏は「寂しい陣営だった。予想していた方向に動き始めてうれしい」と話す。同社はスティープ化予想を堅持し、2年債と10年債のスプレッドが年末に35bp程度と現在の30bp強から拡大するとの見通しを4日のリポートで示した。国債発行増加などが理由だ。

  一方、キーセル氏はインフレに注目。労働市場は人々が考えているより引き締まっているとし、市場はそこにあるインフレリスクを無視していると指摘した。PIMCOは5年債と30年債のスプレッドに関するポジションを組んでいるという。

原題:Fans of Curve Steepener See Trade Take Flight, With Fuel to Burn(抜粋)

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