テクノロジー2銘柄の必勝トレード、高リターンまだ続くか疑問浮上

  • テンセント売りTSMC買う戦略ならリターン最高54%-7~9月
  • 「資金が集中し過ぎのように見え始めている」-ツァイ氏

アジアのテクノロジー2銘柄を組み合わせる株式取引は7-9月の必勝パターンだった。中国のテンセント・ホールディングス(騰訊)をショート(売り持ち)とし、台湾積体電路製造(TSMC)をロング(買い持ち)とする戦略に早くから目を付けていれば、その3カ月間のリターンは最高54%に達した。だが、同戦略を引き続き追求すべきか疑問が浮上している。

  ゲームを手掛けるテンセントは、株価が7-9月期に世界のテクノロジー株に対してこれまでで最悪のパフォーマンスとなり、6月末以降に時価総額840億ドル(約9兆6000億円)前後を失った。一方、TSMCは過去最高のアウトパフォーマンスで時価総額を390億ドル増やした。

  オンラインゲームに対する規制を中国当局が強め、テンセント株は今年の安値からの回復に手間取っている。半導体受託生産のTSMCは競争相手のグローバルファウンドリーズが最先端の生産技術開発を断念したため、市場占有率を強固とし、10月に入ってもテンセント株を引き続き上回るパフォーマンスとなっている。だが、この2銘柄を組み合わせる取引はしぼむと一部は指摘する。

  イーストスプリング・インベストメンツで両銘柄を保有するジョン・ツァイ氏は「投資家資金が集中し過ぎのように見え始めている」と指摘。「テンセントからTSMCへの資金ローテーションが引き続き加速しているとは思わない。恐らく鈍化している」と述べた。

  テンセントとTSMCは業種や製品販売地域が異なるが、成長著しいテクノロジー株の一部を保有したい世界の運用担当者はこの2銘柄をポートフォリオに共に組み入れることが多い。両銘柄はMSCIの新興市場指数で時価総額が最も大きい銘柄の一角。また、イーベストメントの6月時点でのデータによると、世界の新興市場ファンドの約61%がTSMC株を保有、51%がテンセント株を保有していた。

  7-9月以降のポジションを考えると、テンセントをショートにするのは今はリスクが高過ぎるかもしれないと、JPモルガン・アセット・マネジメントのハワード・ワン氏は指摘した。

原題:Tencent Pair Trade That Earned a Quick 54% Now Looks Crowded(抜粋)

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