Photographer: Noriko Hayashi/Bloomberg

日本株続落、日米金利急上昇の副作用警戒-内需安い、金融堅調は支え

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  • 米10年債利回りは2011年来の高水準、日本も16年1月以来に
  • 銀行や保険株は終日しっかり、クールダウンの局面と市場関係者
Photographer: Noriko Hayashi/Bloomberg

4日の東京株式相場は続落。日米長期金利の急上昇を受け、今後の景気やマネーフローへの影響を懸念する売りに押された。高値警戒感も根強い中、医薬品やサービス、小売株など内需セクターが下げ、不動産や陸運など高有利子負債業種も安い。化粧品など化学株も下落。

  TOPIXの終値は前日比1.54ポイント(0.1%)安の1801.19、日経平均株価は135円34銭(0.6%)安の2万3975円62銭。日経平均は5営業日ぶりに2万4000円を下回った。

  三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、「日経平均は2万3000円台から2万4000円まで6営業日しかかかっておらず、為替の円安推移があっても調整売りが優勢」とした半面、企業業績への期待は高まっており、「相場の地合いが大きく悪化したわけではない」とみていた。

東証内

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  米供給管理協会(ISM)が3日に発表した9月の非製造業総合景況指数は61.6と市場予想に反し上昇、1997年8月以来の高水準を記録した。ADPリサーチ・インスティテュートによる9月の米民間雇用者数は23万人増と市場予想を上回り、7カ月ぶりの大幅増だった。

  経済統計の堅調を背景に米10年債利回りは3.18%と12ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、2011年以来の高水準。この影響を受けた日本の新発10年債利回りも、0.155%と16年1月以来の水準に上昇した。きょうのドル・円は朝方に一時1ドル=114円55銭までドル高・円安が進む場面があった。前日の日本株終値時点は113円74銭。

  きょうの日本株は米経済統計や為替動向、米金利の上昇を受けた金融株の上げが寄与し、TOPIXは取引開始直後に16ポイント、日経平均は136円高まで反発する場面があった。その後は、円安の勢いが弱まったのに連れ失速。午前の日経平均に続き、午後はTOPIXもマイナス圏に沈んだ。みずほ証券の三野博且シニアストラテジストは、「米国でADP雇用統計が上振れ、ISM非製造業総合景況指数でも雇用指数が高水準となり、週末の雇用統計でも市場予想に反し、賃金上昇のトレンドが強含む可能性がある」指摘。ことし1月には、賃金加速を受けた金利上昇で株価が急落した経緯があり、同じ動きになるリスクに懸念を示した。

  ただ、約27年ぶり高値を付けた後の日経平均の弱さに対し、銀行や保険など金融株の堅調が下支えし、TOPIXの下げは小幅。岡三証券の山本信一シニアストラテジストは、「きょうはマイナス圏に落ちても調整の範囲。ちょうど良いクールダウンをこなしていけば、息の長い上昇が期待できる」とみていた。

  • 東証1部33業種は医薬品、化学、その他製品、サービス、不動産、小売、食料品、陸運など12業種が下落、上昇は銀行、石油・石炭製品、保険、卸売、非鉄金属、ガラス・土石製品、証券・商品先物取引、機械など21業種
  • 売買代金上位では、公募増資で発行済み株式数が12%増える東急不動産ホールディングスが急落し、野村証券が投資判断を弱気に下げたキッコーマンも安い、資生堂や花王、ポーラオルビスホールディングスなど化粧品株、良品計画など中国の消費と関連が深い銘柄も売られた
  • 半面、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループ、第一生命ホールディングスが上げ、新モビリティサービスでトヨタ自動車と提携を発表したソフトバンクグループは堅調
  • 東証1部の売買高は15億9002万株、売買代金は3兆1078億円、値上がり銘柄数は1236、値下がりは800
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