パウエルFRB議長、中立金利水準を超えて利上げを進める可能性ある

  • 現時点ではまだ中立金利に達するまで長い道のりある-パウエル議長
  • 「この景気サイクルが長期間続くことは不可能と考える理由ない」

パウエルFRB議長

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は3日、米金融当局として最終的に経済成長を抑制し始める水準まで金利を引き上げるかもしれないとしつつも、まだそのような水準に到達するには多少間があるとの考えを示した。

  パウエル議長はアトランティック誌とアスペン・インスティチュートが共同で開催したイベントで、「金利は依然緩和的だ」としながらも、成長を加速も抑制もしない「中立的な水準へとわれわれは徐々に向かっている」と指摘。「われわれは中立を超えるかもしれない。しかし現時点では恐らく、中立金利まで長い道のりがある」と話した。

  先週、連邦公開市場委員会(FOMC)後に発表された予測中央値によると、金融当局者らは長期の中立金利を3%とみている。更新されたドット・プロット(金利予測分布図)は、当局者らが来年末まで中立金利を若干超える水準まで利上げを進める可能性を示している。

  パウエル議長は「動きが速過ぎるのと遅過ぎるの間でうまく進める現実的なやり方は緩やかに動くことだ」と言明した。

  一方、パウエル議長は前日のボストンでの講演で、低水準で安定したインフレ率と極めて低い失業率という「類いまれな時代」が続いていると指摘していたが、この日も米経済への楽観的な見方を示した。

  米国の現状については、「極めて前向きな経済条件が整っており、われわれは景気拡大を維持し、失業率を低く保ち、インフレ率を目標水準にとどめようと努めている」と説明。「この景気サイクルが長期間続くことは不可能だと考える理由はない」と指摘した。

  米金融当局としては現時点で金融の不安定性の高まりを見つけていないが、新たな危機は10年前の金融崩壊とは何か違うものによって引き起こされる公算が大きいとパウエル議長はコメント。サイバー攻撃もしくは「何らかのグローバルな出来事」が引き金となる可能性があるとし、「世界は危険に満ちている」と語った。

  心配事は何かとの質問に対しては、「基本的にあらゆるものだ。中央銀行当局者が安眠をむさぼる事態を誰も望んでいない」と答えた。

原題:Powell Says Fed May Lift Rates to Area That Restrains Growth(抜粋)

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