エストニア通過の外国人資金、約120兆円-欧州の資金洗浄疑惑

  • ダンスケ銀行のエストニア部門通じたマネロン、氷山の一角の可能性
  • バルト諸国にはシステミックな問題-スタンバウアー氏

デンマーク最大の銀行、ダンスケ銀行のマネーロンダリング(資金洗浄)疑惑が日々報じられるが、欧州全体で展開される怪しいからくりのほんの小さな一部にすぎない。

  同行が9月に明らかにしたところによれば、2007年から15年にかけて同行のエストニア拠点に流入した非居住者資金約2350億ドル(現在のレートで約26兆8200億円)の大半が疑わしい取引だった可能性がある。巨額ではあるが、エストニア中央銀行がブルームバーグに提供した資料によると、この額は同国を通過した外国人資金全体の4分の1にも満たない。

  ニューヨークのコンサルティング会社、アリックスパートナーズのマネジングディレクターであるスベン・スタンバウアー氏は、ダンスケ銀行のマネーロンダリング(資金洗浄)疑惑は同行特有の問題というより、バルト諸国にシステミックな問題があることの証左だと指摘。同地域は東欧のプライベートバンキングの中心地になることに熱心で、「この地域が始めたのは従来型のプライベートバンキングよりも、トランザクションバンキングだった。つまり、入った資金が即座に出ていく」と説明した。

エストニアの首都、タリン

写真家:Andrey Rudakov / Bloomberg

  エストニア中銀の資料によると、2008-15年(07年の比較可能な資料は提供されなかった)に同国の銀行が処理した非居住者の国際金融取引は約9000億ユーロ(約118兆4000億円)に上る。このすべてが疑わしいわけではないが、ダンスケ銀行の例を見ると、資金洗浄を狙う向きはこのような口座に目を付けるようだ。

  多額の資金を引き寄せているのはエストニアだけではない。欧州中央銀行(ECB)の資料によると、欧州連合(EU)に向かうロシア資金の主要経路として知られるラトビアとキプロスには、同期間中にそれぞれ2.8兆ユーロ、3.4兆ユーロが流入した。

Winding Down

Estonian banks handle fewer cross-border client flows in U.S. dollar

Source: The Bank of Estonia

原題:$1 Trillion Flowed Through Estonia, Dwarfing Danske Bank Scandal(抜粋)

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