がん免疫細胞療法の米アロジーン、経営陣への評価で高プレミアムも

  • IPO価格の目標レンジ中間点で14億ドルの企業価値-ルネサンス
  • アロジーンはオフ・ザ・シェルフCAR―T細胞療法を開発中

バイオテクノロジー業界のベテランであるアリー・ベルデグラン氏とデービッド・チャン氏がウォール街に戻ってきた。

  昨年カイト・ファーマをギリアド・サイエンシズに約120億ドル(現行為替レートで約1兆3650億円)で売却した両氏は、次世代がん免疫細胞療法の開発を手掛ける米アロジーン・セラピューティクスの新規株式公開(IPO)を目指している。2日の届け出によれば、同社は最大2億8800万ドルを集める計画。

  IPO投資マネジャーのルネサンス・キャピタルによると、IPO価格の目標レンジ中間点に基づくと、アロジーンの時価総額は完全希薄化ベースで21億ドル、企業価値(EV)は14億ドルとなる。ブルームバーグのアナリスト調査では、少なくとも10億ドルの評価を確保すると予想されていた。同社は、健康なドナーの細胞を利用し、がん患者ごとに個別化する必要がないオフ・ザ・シェルフCAR―T細胞療法の開発を前進させるため、これまでに4億ドル余りを調達している。

  ウェドブッシュ・セキュリティーズのデービッド・ニーレンガーテン氏は「経営陣がプレミアムを確保するだろう。今年の最高調達額とはいかなくても高めだ」と語った。ウェドブッシュはアロジーンのIPOには関わっていない。

  アロジーンが開発中の「UCART19」は白血病患者を対象とした初期段階の臨床試験が行われており、経営陣は来年にも、さらに進んだ段階の試験を開始すると見込む。

  ニーレンガーテン氏は、ベルデグラン、チャン両氏がカイトで「製品の開発サイクルの社内管理、会社の売却という両面で成功した」と指摘。「バイオテクノロジー業界の経営チームとしては、まれな資質だ」と評価した。

原題:Cancer Startup’s Bold IPO Target Carries ’Management Premium’(抜粋)

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