Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日本株4日ぶり反落、イタリアや円安一服、過熱感-自動車や金融売り

更新日時
  • 為替は一時1ドル=113円50銭台、イタリア財政問題に不透明感
  • 米自動車販売が減少、東証1部騰落レシオは120%超え続く
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

3日の東京株式相場は4営業日ぶりに反落。イタリアの財政懸念などを背景にした為替の円安一服が嫌気され、連日のバブル経済崩壊後の高値更新による過熱感も重しとなった。米国販売が減少した自動車を中心に輸出株、米長期金利の低下を受けた銀行や保険株など幅広い業種が安い。

  TOPIXの終値は前日比21.3ポイント(1.2%)安の1802.73、日経平均株価は159円66銭(0.7%)安の2万4110円96銭。

  JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳グローバル・マーケット・ストラテジストは、「スピード調整の中、イタリアの財政問題への不透明感から下げ幅を広げた。イタリアは債務規模が大きく、この問題が拡大すれば市場にインパクトを与える可能性があるため、警戒が続く」との見方を示した。

東証内

Photographer: Junko Kimura/Bloomberg

  イタリア下院予算委員会のボルギ委員長が、同国は独自通貨を用いれば債務問題を解決できるだろうと発言。ポピュリスト政権が提案した2019年予算が引き続き重しとなる中、2日のイタリア10年債利回りは3.40%と10ベーシスポイント上昇した。イタリア財政問題への警戒で為替市場ではリスク回避の動きが出て、きょうのドル・円は一時1ドル=113円50銭台と前日の日本株終値時点113円81銭からドル安・円高方向に振れた。

  この日の日本株は為替動向に加え、テクニカル指標からみた高値警戒感から反落して開始。東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオは123%と、依然過熱圏を示す120%以上が続く。日経平均は前日もバブル崩壊後の高値となる1991年11月以来の水準を更新していた。いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、「高値圏にあり、期初に行う国内金融機関による益出しが例年より出やすい」と言う。  

  午前の取引ではTOPIXが一時プラス圏に浮上と下げ渋る場面もあったが、午後は下落基調を強める展開。日経平均は240円安の2万4030円まで売られた。先物主導で不安定となっている要因の一つがイタリア情勢だ。下院予算委のボルギ委員長がユーロ圏を離脱する考えはなく、決定した財政赤字目標を堅持するとの発言を受け、円は対ユーロを中心に円高方向への勢いが弱まった。

  午後には、コリエレ・デラ・セラ紙がイタリア政府は2021年の財政赤字を国内総生産(GDP)の2%に減らすことを欧州連合(EU)に約束する見込みだと報道。JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳グローバル・マーケット・ストラテジストは、「報道の通り、2%以内ならマーケットにとって良い話だが、実際にどうなるか分からず、見極めが必要」と話していた。

  • 東証1部33業種は輸送用機器、石油・石炭製品、その他金融、保険、電機、銀行、情報・通信、非鉄金属など31業種が下落、上昇はパルプ・紙、医薬品の2業種のみ
  • 売買代金上位では、米販売台数が減少したトヨタ自動車やホンダ、日産自動車が安く、株価に成長は織り込み済みとクレディ・スイス証券が指摘したオリエンタルランドも下げた
  • 半面、週内にも金融庁が一部業務停止命令を出すと共同通信が報じ、一連のシェアハウス融資問題に最初の区切りがつくとみられたスルガ銀行は急騰、9月の建設事業受注高が過去最高に次ぐ水準と野村証券が評価した大東建託も買われた
  • 東証1部の売買高は14億6369万株、売買代金は2兆6994億円、代金は前日から12%減少、値上がり銘柄数は331、値下がりは1714
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE