合意なきEU離脱と労働党政権誕生、シティが想定する英国リスク

  • 労働党政権誕生なら英長期債に大きなリスク-シティグループ
  • どちらかのリスク実現でポンドは安値更新へ

英国を注視している投資家は、合意なき欧州連合(EU)離脱と労働党政権の誕生という影響の大きい2つのシナリオを考慮に入れる必要があると、シティグループのアナリストらがリポートで分析した。

  シティグループ・グローバル・マーケッツの欧州調査担当ディレクター、クリスチャン・シュルツ氏は1日のリポートで、「将来の英・EU関係を巡る合意について、時間も余地もほとんど残されていない」とした上で、 「『移行期のみ』の離脱が今や基本シナリオになっているが、英国の政治情勢で偶発的な『合意なき』離脱につながるリスクは無視できない」と指摘した。

  労働党のジェレミー・コービン党首が率いる政権は「型破りな」経済政策を取る可能性があるが、EU離脱については保守党よりも軟着陸し投資を巡る懸念を相殺することができるかもしれないという。合意なき離脱は「英国の生産に大きな衝撃を与え」、特に製造業と金融サービスに悪影響を及ぼすと同時に、インフレ率を上昇させるとの見方を示した。

  さまざまなシナリオについてのシティの予想は以下の通り。

金利

  • 労働党政権なら国債増発で長期債利回りに上昇圧力がかかる可能性
  • 合意なき離脱なら緊急利下げへと至る公算大
  • 合意なら早期かつ速いペースの利上げに向かい、早ければ5月にも実施の見込み

ポンド

  • 労働党政権誕生と合意なき離脱のいずれのシナリオでもポンドは安値を更新し、実効為替レートが5-10%下落する見込み
  • 段階的な離脱に合意すればポンドは2-5%上昇する可能性


原題:Citigroup’s Investor Guide for No-Deal Brexit, or a Corbyn Upset(抜粋)

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