インド政府、IL&FSの経営権掌握-混乱拡大阻止で異例の動き

  • オリックスも出資するIL&FSはシステム上重要と見なされている
  • 8日までに新たに選任した6人から成る取締役会を開く

インド政府が金融会社インフラストラクチャー・リーシング・アンド・ファイナンシャル・サービス(IL&FS)の経営権を握った。同社がデフォルト(債務不履行)状態に陥ったことで、投資信託などを巻き込み混乱が広がっていた。

  会社法審判所(NCLT)は1日、政府がIL&FSの取締役全員を解任し、新たに選任した6人から成る取締役会を8日までに開くことを承認した。銀行家で富豪のウダイ・コタック氏やICICI銀行のG・C・チャタベディ会長らが新たな取締役会に加わる見込み。企業省が民間会社の経営掌握を目指したのは極めてまれで、IL&FSのデフォルトが他社に波及するのを恐れる政府の警戒感を裏付けている。  

ウダイ・コタック氏

フォトグラファー:Simon Dawson / Bloomberg

  財務省は「デフォルトが広がらずインフラ事業がスムーズに実施されるよう、政府は金融システムからIL&FS向けに必要な流動性が確実に提供されるよう完全にコミットしている」との声明を発表。市場全般とIL&FSグループの金融への「信頼性回復」が「資本・金融市場の安定性にとって最も重要だ」と指摘した。

  システム全体にとって重要だと見なされている同グループの債務総額は126億ドル(約1兆4350億円)で、そのうち61%が金融機関からの融資。IL&FSのデフォルトはすでに投信値下がりや社債発行の低迷、株価急落を招いている。

  IL&FSにはオリックスが株主2位として出資しているほか、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ投資庁やインドの住宅金融最大手ハウジング・デベロップメント・ファイナンス(HDFC)も株主となっている。

原題:India Seizes Control of Indebted Lender in Surprise Move (1)(抜粋)

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