債券先物が上昇、円高でリスク回避圧力強まる-10年債入札は無難通過

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  • 先物は6銭高の150円14銭で終了、長期金利は横ばいの0.125%
  • 久々のリスクオフ、円債を買い戻したくなる展開-パインブリッジ

債券市場では先物相場が上昇。イタリアの予算案を巡る懸念がくすぶる中、主要通貨に対して円が全面高の展開となったことから、リスク回避に伴う買い圧力が強まった。この日に実施された10年利付国債入札が無難な結果となったことも相場の支えとなった。

  2日の長期国債先物市場で中心限月12月物は前日比1銭安の150円07銭で取引を開始。いったん150円06銭まで下落した後はプラスに転じた。午後の取引では対ユーロ主導にクロス・円(ドル以外の通貨と円の取引)で円高基調が強まると上げ幅を拡大し、一時は150円15銭まで上昇。結局は6銭高の150円14銭で引けた。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「ユーロ・円相場などクロス・円がずるずると下げ、ドル・円相場も1ドル=114円で目先の高値を付けた感がある。久々のリスクオフで、円債もショートをいったん買い戻したくなる展開になった」と指摘。「引き続き海外市場での為替動向が気になる」とし、円債は海外勢などショート筋中心に買われた感があると言う。

  現物債市場で10年物国債の351回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値から横ばいの0.125%で午後にようやく寄り付き、その後も同水準で推移した。

  この日の東京外国為替市場では、ユーロ・円相場が急落。ドル・円相場も連られて、一時は113円70銭付近までドル安・円高が進んだ。前日には一時114円06銭と、昨年11月以来の円安値を付けていた。

イタリアの予算案に関する記事はこちらをご覧下さい。

10年債入札

  財務省はこの日に実施した10年債入札の結果は、最低落札価格が99円58銭と、ブルームバーグがまとめた市場の予想中央値99円56銭を上回った。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は4.21倍と、前回の4.55倍から低下。小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)は1銭と、前回と同水準だった。

  三菱UFJ信託銀行資金為替部の鈴木秀雄課長は、10年入札結果について、「最低落札価格が若干高かったが、応札倍率はやや弱めだった」と指摘。「新しい銘柄になったので、入れ替えニーズがあったと思われるが、日本銀行の国債買い入れ減額懸念があり、なかなか上値を追いかけて買いづらいという印象がある」としている。

過去の10年債入札の結果はこちらをご覧下さい。

新発国債利回り(午後3時時点)

前日比
2年債-0.115%+0.5bp
5年債 不成立
10年債0.125%横ばい
20年債0.655%-0.5bp
30年債0.915%-0.5bp
40年債1.085%横ばい
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