イタリアにユーロ圏失望-「ギリシャ型危機回避を」と欧州委員長

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  • ユーロ圏財務相会合でイタリアの予算計画は批判にさらされた
  • イタリアの10年国債利回りは3.3%と2014年4月以来の高水準で終了
Tourists take photographs in front of a monument to the unknown soldier in Rome, Italy. Photographer: Alessia Pierdomenico
Photographer: Alessia Pierdomenico

イタリアのトリア財務相は1日に開かれたユーロ圏財務相会合で、同国政府の新たな財政戦略の売り込みに失敗した。欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会のユンケル委員長はこの日、ギリシャ型の危機が発生する危険を警告し、イタリア国債は、過去4年余り見られなかった安値で取引を終えた。

  財務相会合の議長を務めたポルトガルのセンテノ財務相は終了後にルクセンブルクで、「最近のイタリア政府の発表は、同国の予算の行方について懸念を生じさせた」と発言。オランダのフクストラ財務相も「同僚の財務相らと話した後、事前よりも幾分楽観的でなくなった」と語った。

  トリア財務相は、ポピュリスト連立政権が掲げた財政負担の大きい選挙公約と、ユーロ導入国に求められる財政基準との調整に努めてきた。イタリア政府は欧州委の承認を得るため、10月半ばまでに予算案を提出するが、EU当局者は財政基準に合格しない恐れがあることを既に示唆している。

  1日のイタリア国債相場は先週末の流れを引き継いで続落し、10年国債利回りは3.3%と2014年4月以来の高水準で終了した。ドイツ国債に対する上乗せ利回り(スプレッド)も15ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)拡大し、約283bpに達した。

  非公開の討議の内容に詳しい複数の関係者によれば、モスコビシ委員(経済・財務・税制担当)は、イタリア予算の枠組みについて、ボールがライン上にあれば議論もできるが、コートの外にボールがあることが明らかなら、それはできないとテニスの試合になぞらえて述べたという。

  関係者が匿名を条件に語ったところでは、トリア財務相はユーロ圏の財務相らに対し、折衝は今も続いており、予算案が確定し、欧州委に提出された段階でさらに話し合う用意があると発言した。トリア氏は会合後、国内総生産(GDP)比2.4%という2019年予算の財政赤字目標について修正可能とは話さなかったが、記者団に詰問されても、その可能性をはっきり否定しなかった。

  モスコビシ氏は会合に先立ち、2.4%という数字がコミットメント(約束)からの「極めて著しい」逸脱だと指摘した。

  一方、ユンケル欧州委員長はテレビ放映された独フライブルクでのイベントで、「危機は一回で十分だ。ギリシャ危機の最も厳しい対応を経験したわれわれは、新たなギリシャ型の危機、今回はイタリアだが、その回避のためにあらゆる努力を傾ける必要がある」と訴えた。

原題:Euro Chiefs Dismayed by Italy’s Budget as Juncker Evokes Greece
Tria Said To Tell Euro-Area Colleagues He’s Open To Discussion(抜粋)

(ユーロ圏財務相らへのトリア財務相の説明を追加して更新します.)
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