ディストレスト債投資、ファンドは様子見に転じる-次の危機狙う

  • プエルトリコ債、エネルギー企業社債への投資が今年高リターン生む
  • いまは「利益確定の頃合い」-SVPのホスラ氏

プエルトリコ債やエネルギー企業の社債で今年大きく稼いだディストレスト債投資家は、様子見に転じつつある。米経済の好調と、米国債とジャンク債(投機的格付け債)の利回り格差縮小で、格安な投資先が乏しくなっていることが背景にある。

  ディストレスト債投資で資産85億ドル(約9700億円)を運用する米ストラテジック・バリュー・パートナーズの創業者、ビクター・ホスラ氏は「利益を確定させる頃合いだ」と語った。「市場がこれだけ強く、ハイイールドのスプレッドがこれだけ縮小すれば、買いより売りの方が多くなる」と説明した。

  ユーリカヘッジのデータによると、年初から8月までのリターンはディストレスト債投資が6.6%で、ヘッジファンドが採用する戦略のうち最高の成績だった。業界全体では0.3%だった。こうした投資家が次に狙うのは、債務負担の大きいアジア企業や中南米の経済混乱などだ。

Stress Relief

Distressed-debt funds have outperformed since January

Source: Eurekahedge

Data are year to date until end of August

  バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのグローバル・ハイイールド債券指数で見ると、米国債に対するドル建てジャンク債の上乗せ利回りは1月に縮小し、10年余りで最小となった。それ以来スプレッドは拡大したが、引き続き歴史的な低水準付近にある。

  昨年バーゲン価格だったプエルトリコ債は今年、ファンドの成績を押し上げた。一方、過去数年間にわたって大きな投資機会を与えてきたエネルギー企業は、「原油価格の回復で今年は好調なパフォーマンス」だと、ニューヨークのマドリック・キャピタル・マネジメントを創業したジェーソン・マドリック氏は述べた。ブルームバーグが閲覧した投資家向けの文書によると、同社の今年のリターンは9月7日までで18.4%。

  次の大きな投資機会は新興市場で生じるかもしれない。8000万ドル規模の米ヘッジファンド、マグラン・キャピタルを共同創業したデービッド・タウィル社長は、金利上昇と通貨安、外国資本の引き揚げで企業が圧迫されるなど投資機会が訪れそうな市場として、アルゼンチンとブラジルを挙げた。

Volatile Does It

Distressed-debt fund returns are all over the place

Source: Eurekahedge

2018 returns are year to date until end of August

原題:Distressed-Debt Funds Take Breather Waiting for Next Crisis (1)(抜粋)

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