2%目標に朗報か、需給逼迫で価格転嫁の動き-日銀短観

  • 「物価上昇圧力が出てきている」と三井住友アセット・宅森氏
  • 景況感はピークアウト鮮明、19年終盤に失速とSMBC日興・丸山氏

3期連続で悪化した企業短期経済観測調査(短観)だが、2%の物価目標達成を目指す日本銀行にとって明るい材料もあった。

  大企業・製造業の「上昇」から「下落」を引いた販売価格DIはプラス7と2ポイント改善した。国内での「需要超過」から「供給超過」を引いた製商品・サービス需給判断DIはプラス1と3ポイント改善し、1990年8月調査(プラス2)以来の水準となっており、需給の逼迫(ひっぱく)が価格上昇に結びついた格好だ。

日銀短観にみる物価上昇圧力

出所:日本銀行

  三井住友アセットマネジメントの宅森昭吉チーフエコノミストは発表後のリポートで、「物価上昇圧力がそれなりに出てきている」と指摘した。

  一方、天候不順や自然災害の影響が足を引っ張り、大企業・製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)はプラス19と前回調査から2ポイント悪化し、事前予想(プラス22)も下回った。3期連続の悪化はリーマンショックで過去最低を記録した2009年3月以来9年半ぶり。

  SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストはリポートで、価格判断は「インフレ目標達成を考える上で明るい動き」とした上で、景況感は「製造業を中心に、ピークアウトが鮮明になりつつある」と分析。2019年終盤には米国が景気後退局面へ入り「世界経済と日本経済も失速を余儀なくされる」とみている。

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