人民元は約10年ぶり安値に下落へ、米中貿易摩擦激化で-JPモルガン

  • 19年に全ての中国製品に25%の米関税が賦課されると想定
  • 元は年末までに7.01元、来年9月までに7.19元に下落と予想

米中貿易協議再開の見通しがほとんど立たない中、緊張の高まりに伴い中国からの全輸入品への米関税が引き上げられ、人民元相場は対ドルで過去10年余りの安値に落ち込むとJPモルガン・チェースは現在予想している。

  ジョン・ノーマンド氏らストラテジストのリポートによると、同行は「米国が2019年に全ての中国製品に25%の関税を賦課するに至ると想定する新たな基本シナリオを採用」。中国の刺激策などが寄与し、米中両国の成長見通しにはそれほど影響しないものの、「元安方向で均衡することになる」とみているという。

  中国人民銀行(中央銀行)は貿易への脅威に直面する中、成長てこ入れに向けて緩和的な金融政策を推し進める見通しで、その結果生じる人民元の下降圧力に対抗するための介入はそれほど行わない公算が大きいとJPモルガンは分析している。

  同行は現時点で元が12月末までに1ドル=7.01元、19年9月までには7.19元に下落すると予想。従来は1年後の水準を7.02元と見込んでいた。ブルームバーグがまとめたアナリストの予想中央値では、元は来年末までに6.70元に上昇するとみられている。

  ストラテジストらは「中国の緩和的な金融政策を背景に、サイクルの終わりまでドル建て資産の利回りが元建てとの比較で過去最高となるのは確実だ」と指摘。一段の米利上げの結果、利回り格差はドルに有利になるだろうとの見方を示した。

原題:JPMorgan Sees All-Out U.S.-China Tariffs, Lowers Yuan Call (1)(抜粋)

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