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日経平均バブル後高値、3つの上昇要因-2万4000円通過点も

更新日時
  • 通商懸念の後退、国内景気刺激策、企業業績期待の3つが重なる
  • 株式需給も改善、海外勢は3週に1兆4700億円買い越し

日経平均株価が28日、バブル経済崩壊後の日中高値を更新した。中旬から上昇基調が強まり短期過熱感はあるものの、ファンダメンタルズからはなお上値余地はあるとの強気の見方が出ている。

  日経平均は一時2万4286円10銭と、1月に付けた取引時間中の年初来高値2万4129円を上回り、1991年11月14日以来の日中高値を付けた。終値ベースでも2万4120円と、1月の高値2万4124円にあと一歩となった。

終値ではことし1月の高値に届かず

  アセットマネジメントOneの鴨下健ファンドマネジャーは「日本株が上昇基調を強めたのは3つの要因がある」と分析する。米中間選挙が迫る中で米国を中心とする通商問題への懸念が後退したこと、安倍首相の自民党総裁選勝利で今後は消費増税への対策が動き出すこと、上期決算の接近で業績期待が出ていることを挙げた。

自民党の総裁選に関する記事はこちらをご覧ください

  鴨下氏は「上昇は上期決算の発表が相次ぐ11月半ばまで続く。日経平均は2万5000円を付けてもおかしくない」とみる。アベノミクス以降の日経平均のPERは12-16倍。来年以降に経済が加速する局面にない現状でも14倍の2万5000円程度の評価は可能だという。

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株価ボードを見るサラリーマン

Photographer: Haruyoshi Yamaguchi/ Bloomberg News

  アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ジャパンの寺尾和之最高投資責任者は、「貿易問題で市場のセンチメントが悪化したが、それが収まってきた」と語った。世界景気についても「米国は堅調で、懸念はあるがそれほど大きくスローダウンする感じではなくなってきた」と評価する。

  需給面では年明けから売り基調だった海外勢が急速に買い戻しており、これが株価を押し上げている。海外勢は年初から日経平均が直近安値を付けた9月7日の第1週までに、先物を含めて日本株を約8兆5000億円売り越していた。悪材料が後退すると巻き戻しが起こりやすく、28日に発表された3週は1兆4703億円の買い越し、買越額は2014年11月1週以来の高水準。国内法人の上期末に向けた決算対策売りも中旬までに一巡した。

  みずほ証券の倉持靖彦投資情報部長は「信用買い残が減って売り残が増加し需給はタイト。裁定買い残の水準も低く、仮需動向もプラスに働きそう」とみる。株価が下がりきらなければ「追いつめられた売り方によって株価は上がりやすくなる」と同氏は指摘。東証によると、21日の信用買い残(東・名証2市場)は10カ月ぶり低水準となる一方、売り残は1兆円を突破して11カ月ぶり高水準となった。

  もっとも、短期的な行き過ぎ感は否めない。東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオは26日に136%と、昨年10月以来の高水準を記録した。28日時点でも132%と、経験則として「過熱気味」とされる120%以上だ。日経平均の25日移動平均線からの乖離(かいり)率も4.7%と、26日の4.9%からやや低下したものの、「決してテクニカル的な過熱感が解消されたとは言えない」と、SMBC日興証券投資情報部の松野利彦氏は話す。

  28日の日経平均は午後の取引開始直後に高値を付けた後は、上値が重くなった。先週に1月高値を上回った米ダウ工業株30種平均は今週、上値を切り下げている。日経平均の年初来上昇率は28日現在6%、米ダウは27日時点で7%。

(相場を更新し、市場関係者の見解や海外勢の売買動向を5、6段落に追記します.)
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