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【日本株週間展望】堅調、米統計良好と円安定-騰落レシオには過熱感

  • ISM製造業は60と高水準維持へ、日銀短観DIは1ポイント改善か
  • 1部騰落レシオが1年ぶり高水準、日経平均27年ぶり高値圏で反動も

10月1週(1-5日)の日本株は堅調に推移する見通し。良好な米国経済統計や為替の安定を受け、企業業績の行方を楽観視する買いが先行しそうだ。ただし、テクニカル指標からみた短期過熱感が強い上、終わりの見えない米中通商摩擦に対する警戒感も残り、上昇の勢いはやや鈍る。

Japanese Shares Surge Second Day On BOJ Stimulus

株価ボート前のウオッチャー(イメージ)

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  米国では9月の経済統計の発表が相次ぎ、1日に供給管理協会(ISM)の製造業景況指数、3日にISM非製造業指数、5日に雇用統計がある。市場予想はISM製造業が60.3(前月61.3)、雇用統計での非農業部門雇用者数は18万8000人増(20万1000人増)、平均時給は前年比2.8%増(2.9%増)と高水準が維持される見込み。

  国内では1日に日本銀行の企業短期経済観測調査(短観、9月調査)が発表され、大企業・製造業DIはプラス22と前回調査から1ポイントの改善が予想されている。

  みずほ証券投資情報部の宮川憲央シニアエコノミストは、米経済は「減税効果と財政出動で好調さが際立ち、設備投資もしっかりし、死角はない」と指摘。しばらくは株式などリスク資産が買われやすい状況が続くとみている。日本経済も「災害の影響はあるが、企業業績は堅調」とし、10月中旬以降の上期決算発表時に通期計画が上方修正される可能性が高まっていると言う。

  一方、東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオは133%と短期買われ過ぎを示す120%を超え昨年10月以来、1年ぶりの高水準に到達。日経平均株価は日中ベースで1月の年初来高値を更新し1991年11月以来、およそ27年ぶりの高値を付けた反動もあり、売り圧力が徐々に強まる展開も予想される。9月4週の日経平均は週間で1.1%高の2万4120円04銭と3週続伸、ドル・円は一時1ドル=113円60銭台と昨年12月以来、9カ月ぶりのドル高・円安水準に振れた。

<市場関係者の見方>
●三菱UFJ国際投信・戦略運用部の石金淳チーフストラテジスト
  「スピード調整をこなしつつ、堅調な米経済やドル・円の安定を背景に上昇が続く。米ISM製造業指数は55を超えると相当強いと言われるが、60を維持する見通しで、強靭(きょうじん)さが見える。米国の利上げ継続でドルが買われる一方、原油価格の上昇で日本は貿易収支が赤字と円高にブレーキがかかりやすい。TOPIXは3月23日の安値1664ポイントから5月18日の高値1815まで37日かかったが、今回は9月7日の1684から25日の1822まで10日と期間は3分の1。各移動平均線をきれいに抜け、売買代金も伴い、この上昇相場がすぐに終わるとは思えない」

●アセットマネジメントOneの鴨下健ファンドマネジャー
  「基本的に日本株の上昇は続くとみるが、この2週間の上昇は大きかった。米雇用統計を控え、短期的には買い戻しの勢いが続きにくい。決算前の自社株買いができず、米国のダウ工業株30種平均は1月近辺の高値から大きく上抜けしづらいだろう。米ISM製造業指数は、現在の環境ではあまり良くないとみている。雇用統計は、賃金が上昇すると多少インフレ懸念が出てくるため、様子見ムードにもなりやすい。機械や半導体関連に貿易戦争による影響が出ており、日銀短観はDIがやや低下する見込み。株価には織り込み済みだが、利益確定売りのきっかけになる可能性がある」

日経平均株価とドル・円チャート、騰落レシオ推移
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