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女性ファンドマネジャーの先駆者、日本社会の変化捉え好リターン実現

  • ダイバーシティーで著しい進歩、数十年続く投資テーマ-鹿島氏
  • 「ウーマノミクス」ファンド、運用開始からトータルリターン87%

日本初の女性ファンドマネジャーの一人、BNYメロン・アセット・マネジメント・ジャパンの鹿島美由紀氏のキャリアは1980年代半ばにさかのぼる。日本のバブル経済が崩壊する前だ。女性を積極的に採用・登用する企業を組み入れた同氏のファンドはベンチマークを上回る成績を挙げている。

  30年余りにわたり、男性が幅を利かせる業界で鹿島氏は異質の存在だった。ただここ数年、鹿島氏は明らかな変化を感じている。だからこそ同氏らは女性をテーマにしたファンドを立ち上げるに至った。運用資産2250万ドル(約26億円)のBNYメロンの「女性活力日本株ファンド」は、女性を採用・登用する企業や、女性のニーズに合う商品を開発する企業を選別。運用開始以降、ベンチマークのTOPIXを上回る成績を毎年残している。

  そして鹿島氏は先週、米国市場の顧客向けに「ドレイファス・ジャパン・ウーマノミクス・ファンド」をスタートした。全般的に日本企業を買う機は熟しているが、中でも女性活躍に関連する企業がこれに当てはまっているというのが同氏の考えだ。日本の労働市場における女性の存在感は急速に高まり、経済自体も健全なペースで拡大し続けている。
                 

BNY Mellon's Japan fund outperforms the Topix since inception

                   
  都内で英語インタビューに応じた鹿島氏は「状況は変わり始めている」と述べた上で、「これは止められることではない」と語った。

  安倍晋三首相は第2次政権発足後に「女性が輝く社会づくり」の目標を策定。同政権が進める「ウーマノミクス」政策と方向性がおおむね一致する鹿島氏の女性活力日本株ファンドは、2014年の運用開始以来のトータルリターンがプラス87%に達し、TOPIXのプラス62%をしのぐ成績を挙げている。同ファンドのウエート上位銘柄にはダイキン工業や日本電産が並んでおり、両社は社員や管理職に占める女性の割合を増やす明確な目標を設定している。

  日本はジェンダーダイバーシティー(性別多様性)の面で著しい進歩が始まっており、これが向こう数十年続く有益な投資テーマになると鹿島氏はみている。
                   

BNY's Top Five Womenomics Stock Picks

The fund invests in a total of 52 companies

Source: BNY Mellon

Note: Data as of Aug. 31

  鹿島氏は投資対象としての日本については、人口減少のほかデフレに見舞われていた「約20年間は日本を考えないことが正解だった」と述べた上で、今は「収縮局面から抜け出し、再び拡大しつつある」と語った。

  鹿島氏はBNYメロン・アセットで日本株チームを率いる。1985年にモルガン・グレンフェル(現ドイチェ・アセット・マネジメント)でアナリストとして仕事を始め、87年にファンドマネジャーに就任。その後INGミューチュアル・ファンドとメリルリンチ・インベストメント・マネジャーズを経て、2013年にBNYメロンに入社した。

  鹿島氏は、日本が直面する課題としてたびたび指摘される人口減少について、さほど心配していない。女性と外国人労働者がこの穴を埋めるとみているからだ。世界的な金融危機以後、日本で女性労働者が230万人増加する一方、男性労働者の増加は30万人未満にとどまっていることに言及。多くの女性が正規社員ではないことに一因はあるものの、この差は「注目に値する」と言う。

  もっとも、日本社会の変化を楽観的に見る一方、さらなる取り組みがいかに必要かについて現実的でもある。「男女平等の観点から見てかなり遅れている」と述べる鹿島氏は、「道のりは長く、まだ始まりにすぎない」と語った。
             
原題:A Pioneer Woman Money Manager Takes High-Performing Fund to U.S.(抜粋)

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