【個別銘柄】三菱ケミHや日揮高い、レンゴー上げる、ワールド再上場

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  • 三菱ケミが生分解性紙コップ発売へ、日揮にモルガンMUFG強気
  • 紙パに段ボール原紙の値上げ期待、東レやルネサスエは売られる

28日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  三菱ケミカルホールディングス(4188):前日比3.8%高の1087.5円。傘下の三菱ケミカルは10月から、植物由来の生分解性プラスチック「BioPBS」を用いた紙コップを日本紙パルプ商事(8032)を通じ発売する。BioPBSは三菱ケミが開発、基本特許を持ち、土中の微生物により水と二酸化炭素に分解、自然環境への負担が少ない特徴を持つ。三菱ケミはBioPBSで食品関連など多方面へ用途開発を進めており、既に複数の海外大手ファストフードチェーンなどと協議中。

  日揮(1963):2.8%高の2606円。モルガン・スタンレーMUFG証券は新規に投資判断を「オーバーウエート」、目標株価を3200円とした。エネルギー関連の国内本命銘柄と評価、大型案件が2019年3月期下期から20年3月期にかけて実現化する見通しに加え、収益の足かせとなっていたゼロ・マージン案件の多くも今期に収束するとの見方を示した。19年3月期営業利益は会社計画の230億円(前期比7%増)を上回る280億円と予想、来期360億円、再来期470億円を見込む。

  レンゴー(3941):8.3%高の969円。日本経済新聞は28日、王子ホールディングス(3861)傘下のグループ2社が11月出荷分から段ボールの原紙と製品価格を引き上げると報道。値上げは1年ぶりで、原紙はキロ当たり8円(10-13%)の引き上げと伝えた。SMBC日興証券は紙・パルプセクターのリポートで、段ボール原紙再値上げの可能性に注目すると指摘。国内需給が改善した中、中国政府による米国古紙への25%関税付与の影響で日本古紙の輸出量が増加、輸出価格も過去最高値に高騰し、国内古紙調達価格の連れ高懸念が高まっているためという。

  ワールド(3612):28日に東証1部へ株式公開、約13年ぶりに再上場した。初値は公開価格2900円に対し5%安の2755円。婦人服で「UNTITLED(アンタイトル)」や「OZOC(オゾック)」などのブランドを展開、紳士服では「TAKEO KIKUCHI」を手掛ける。1993年に旧大阪証券取引所2部に上場、その後東・大証1部指定を経て、05年11月にマネジメント・バイアウト(MBO)で非公開化した。19年3月期業績計画は、売上高が前期比1.3%増の2491億円、コア営業利益は1.5%増の162億円、1株利益は317.68円。終値は2680円。

  東レ(3402):2.3%安の853.5円。ジェフリーズ証券は投資判断を「ホールド」から「アンダーパフォーム」、目標株価を900円から700円に下げた。炭素繊維事業の利益低水準が継続するとみられるほか、オランダのテンカーテの事業買収に伴う損失が発生してくるとし、19年3月期の営業利益予想を1500億円から1425億円に減額(会社計画は前期比5.5%増の1650億円)、来期を1620億円から1460億円、再来期も1700億円から1520億円に見直した。

  ルネサスエレクトロニクス(6723):5.3%安の710円。SMBC日興証券は、18年12月期の営業利益予想を794億円から728億円、来期を988億円から829億円に減額した。半導体サイクルが減速、組み込み用マイクロプロセッサーのMCUの在庫調整には時間がかかるとみている。また、米IDTの買収でシナジー効果をどこまで出せるかが課題だとも指摘。会社の見込み通りの効果があっても、株価に32円のマイナスインパクトと試算した。目標株価は970円から880円に引き下げ、投資判断は「2(中立)」を継続。

  コニカミノルタ(4902):2.8%高の1208円。野村証券は27日の中期経営計画説明会を受け、投資判断「買い」と目標株価1343円を継続した。事務機の競争環境の急改善を追い風にシェア拡大や収益性改善などに成功しており、同事業から得た利益を原資に中期経営目標を維持したまま、成長と新規事業の育成に注力している点を評価した。事務機の環境の好転は富士ゼロックスやリコーが構造改革の一環で、製品ラインナップの絞り込みや脱価格競争などを進めているため。

  CYBERDYNE(7779):9.9%高の897円。日本医療研究開発機構(AMED)がサイバダイの衣服型HALの研究開発をロボット介護機器開発・標準化事業の補助対象に採択、補助金2億7050万円の交付を決めた。野村証券は、衣服型HALは内閣府が提唱するSociety5.0の社会実装に向けた高齢者の自立支援に有用な製品になると指摘。高齢者を主要対象とした個人向け販売になる可能性があり、新たな販路構築と収益機会につながる可能性にも言及した。

  浜松ホトニクス(6965):4.4%高の4525円。クレディ・スイス証券は投資判断を新規に「アウトパフォーム」とした。目標株価は5600円。世界の技術をけん引する電子管・光半導体の高い競争力と今後の成長力に注目、18年9月期から23年9月期の営業利益の年平均成長率は8%と予想した。光半導体では受発光素子の両方を手掛ける世界でも数少ないメーカー、競争力に基づく高い製品付加価値を評価する。業績の中核である医療分野では、放射線検査装置向けで安定した業績推移が見込まれるほか、検体検査分野での需要成長を見込む。

  吉野家ホールディングス(9861):5.5%安の1802円。19年2月期純損益は11億円の赤字に転落する見通し。従来計画は17億円の黒字だった。牛丼店「吉野家」の既存店売上高が想定を下回り、採用コストなど人件費の増加、食材原価の上昇も利益を圧迫する。

  JCRファーマ(4552):12%高の6450円。4-9月期の営業利益計画を8億2000万円から16億6000万円に上方修正した。遺伝子組換え天然型ヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト」など主力製品の販売が想定以上、下期に予定していた契約金収入が上期中に計上される見込みで、売上高が従来計画を上回る。研究開発費を含む販売・一般管理費が想定を下回ることも利益を押し上げる。

  ベクトル(6058):7%高の2683円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は新規に投資判断を「オーバーウエート」、目標株価を3500円とした。デジタルメディアをけん引役とするPR(Public Relations)市場の成長ポテンシャルは大きく、従業員数の拡大と従業員1人当たり営業利益の増大が両立し、中長期で高い売上高・利益成長が可能とみている。

  タムラ製作所(6768):6.8%安の711円。中国子会社で製造した電源機器の一部で不具合発生を確認した。一般消費者までは波及しておらず、市場回収はないが、販売先から該当製品を引き取り、修理する。修理費用や修理に伴う通常計画生産以外の人員確保などで費用増加があり、影響額は6億円程度を見込む。業績への影響は判明次第、開示する。

  サイバネットシステム(4312):17%安の741円。18年12月期純損益は10億1200万円の赤字に転落する見通し。従来計画は10億2900万円の黒字だった。子会社メープルで計画していた高採算の大型案件の受注が困難になり、業績が悪化している同子会社の株式評価損の計上も響く。

  タチエス(7239):8.6%安の1700円。19年3月期の営業利益計画を80億円から68億円に下方修正した。前期比減益率は7.7%から22%に拡大する見通し。自動車シートなどを生産、売上高は国内中心に増収を見込むが、中南米での新興国通貨安に伴う為替差損が上期に発生、同地域の得意先が洪水で操業停止となったことも響く。

  フロンティア・マネジメント(7038):28日に東証マザーズへ新規上場し、初値は公開価格2260円に対し2.2倍の5000円。企業経営に関わるビジネス、金融、会計、法律など各分野の専門家で構成された経営支援、M&Aアドバイザリー企業。共同代表取締役で弁護士出身の大西正一郎氏、UBS証券の株式調査部長などを務めた松岡真宏氏が産業再生機構のマネージングディレクターを経て創業した。18年12月期業績計画は、売上高が前期比11%増の43億2000万円、営業利益が84%増の4億6200万円、1株利益は107.67円の見込み。終値は6000円。

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