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基地争点の沖縄知事選、安倍首相の政権運営に影響も-30日投開票へ

  • 辺野古移設反対の玉城氏と与党支援の佐喜真氏が競り合う-共同
  • 基地の島の一方、観光客数は5年連続で過去最高と好調

翁長雄志知事の死去に伴う沖縄県知事選(30日投開票)は、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対した翁長氏の後継と与党が推す候補が激しい選挙戦を繰り広げている。基地問題が争点になったことで、自民党総裁選で連続3選を果たした安倍晋三首相の政権運営に影響を与える可能性がある。

Okinawa Gubernatorial Election Campaign Officially Kicks Off

佐喜真淳氏

The Asahi Shimbun via Getty Images

  4人が立候補した知事選は自民、公明両党などが推す佐喜真淳前宜野湾市長、共産、社民両党や労働組合などでつくる「オール沖縄」が支える玉城デニー前衆院議員による事実上の一騎打ちとなっている。

  自民党は菅義偉官房長官、小泉進次郎筆頭副幹事長らが沖縄入りするなど党を挙げた選挙戦を展開している。4年前の知事選では自主投票だった公明党も歩調を合わせており、同党の遠山清彦衆院議員も「負けると選挙後の影響が大きい、相当真剣にやっている」と語る。

  自民党の平沢勝栄衆院議員は、沖縄は日米安保の「大きな象徴」であり、20年以上前に合意した普天間飛行場の返還が進まないと「日米安保条約の根本に影響してくる」と強調。総裁選直後でもあり、与党が敗北すると政権にとって「大きなダメージになる」との見方も示した。

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玉城デニー氏

The Asahi Shimbun via Getty Images

  一方、玉城氏を支持する糸数慶子参院議員は、基地移設と経済振興策を結びつけて政府が「沖縄を分断してきた」と批判。与党側候補が当選すれば「政府は手段を選ばず辺野古の埋め立てをしていくと危惧している」と話し、辺野古への移設は「座り込みをしてでも阻止する」と語った。

  共同通信が22、23両日実施の世論調査をもとにした情勢分析では、玉城氏と佐喜真氏が互角のまま激しく競り合う展開となっている。5割超が普天間飛行場の返還・移設問題が最大の争点と回答。賛否を巡っては「反対」「どちらかといえば反対」が6割を超え、「賛成」「どちらかといえば賛成」は3割に満たなかった。

  沖縄の小売り・建設大手「金秀グループ」の呉屋守将会長は、住宅地の中にある普天間飛行場とは違い、沿岸部の辺野古は艦艇の着艦も可能なことから「全くの基地強化だ」と憤る。日本の総面積のわずか0.6%の沖縄に70%の米軍基地がある現状を考えると、辺野古への移設は「差別と圧政の延長だと理解している」とした。

経済振興

  基地の島の側面の一方、観光面では好調を維持している。沖縄県によると2017年の観光客数は939万6200人と5年連続で過去最高を更新し、同年の米ハワイの観光客を初めて上回った。東南アジア方面などの海外航空路線の拡充やクルーズ船寄港回数増による外国人観光客の増加などが背景にある。

  浦添市の松本哲治市長は、普天間飛行場の移設先が「県外や国外であれば一番良いというのはおそらく県民全員が一致している」ものの、「現実的に可能かどうかで意見が変わってくる」と話す。公共交通機関の整備が進まない沖縄は観光客の増加でレンタカーが溢(あふ)れ、「大渋滞の島」だと松本氏は言う。佐喜真氏には「沖縄だけでできない整備を、政府と一体になってしてもらいたい」との期待もあるという。

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