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国際金融システムのドル覇権、いまや脅かされている-JPモルガン

  • トランプ政権の孤立主義、「長期的な脱ドル化」促す
  • 脱ドル化では金がヘッジに、現在の金価格は明らかに割安

世界の準備通貨で支配的な地位を占めるドルに対し、反乱が起きつつあるのかもしれない。米国に対抗しようとしている国々が世界の金融システムにおけるドルの影響力を弱めようとしていると、JPモルガン・チェースのクオンツ・デリバティブ戦略ストラテジスト、マルコ・コラノビッチ氏が述べた。

  コラノビッチ氏はブラム・カプラン氏と共に著したリポートで、トランプ米大統領の孤立主義的な外交政策が欧州やアジア、中東諸国での「長期的な脱ドル化」を促すと予想。これら諸国は長きにわたりドルの覇権に異を唱えてきたと指摘した。

  「現在の米政権が進める単独主義、貿易戦争、制裁は友好国、敵対国の両方に影響をますます広げている。世界の残りの国々はドルやドル中心の金融のリスクを回避し、多様化するべきなのではないかとの疑問が生じている」と続けた。

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出典:JPモルガン・チェース

  米国の競合国らが国際金融におけるドルの特権的な地位を切り崩そうと、具体的な行動を取るかどうかは分からない。だがJPモルガンは、ドル安で恩恵を受けることの多い金が暫定的な脱ドル化に対するヘッジになるとし、現在の価格水準は明らかに割安だとの見方を示した。

  JPモルガンによると、金の上場投資信託(ETF)・先物に対する投資の合計と、S&P500種株価指数の価格とを相対させた計測値に基づくと、金投資のポジションは10年ぶりの低水準付近にある。「米国の一方的な政策が中国、欧州、ロシアという強国を結束させるリスクを冒している。このような連合が誕生すれば、ドル中心の金融システムが大きな衝撃を受ける可能性がある」と結論づけた。

原題:JPMorgan’s Marko Kolanovic Says Dollar Hegemony Is Now at Risk(抜粋)

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