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甘利元再生相:米国は早期解決狙う、農業への影響抑制-新貿易協定

  • 自動車関税は米国が要求する項目ではない、日本はゼロ
  • トランプ氏の対中戦略を評価、日米でフェアな世界ルール整備を

「日米物品貿易協定(TAG)」交渉合意について、自民党の甘利明元経済再生担当相は27日、米国側は環太平洋連携協定(TPP)などの発効による自国の農業への影響を懸念し、早期解決を狙っているとの見方を示した。ブルームバーグとのインタビューで述べた。

  甘利氏は、年明けにも米国を除く11か国のTPP、来春に欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)が発効することを見据えた合意だと指摘。米国の生産者が被る不利益のため「何らかの打開策を考えてくれということではないか」と述べた。

  また、11月の中間選挙を控えたトランプ大統領は農業生産者の声に応えなければならず、「来春というとそんなに時間をおけない」とした上で、農産品などを対象に関税削減措置交渉に入り、「具体的に取り組んでほしい項目に限定した日米の協定のようなものを模索する」と分析した。甘利氏はTPP担当相として米国との交渉に当たった経験がある。

  26日(日本時間27日)の日米首脳会談では、TAG交渉を新たに開始することで合意した。安倍晋三首相は農産品の市場開放について「過去の経済連携協定で約束した内容が最大限」との日本の立場を米国が尊重することを「確認した」と述べた。一方、交渉中は日本車への追加関税の適用は回避された。

米中摩擦

  TPPに加盟するオーストラリアなどと比べ、米国の農産物は日本への輸出で不利になる。外務省によると、日欧EPAとTPPを加えた署名・発効済み自由貿易協定(FTA)が日本の貿易総額に占める割合は36.5%に上る。

   甘利氏は、自動車関税については「米国が要求する項目ではなく、スタートを間違えている」と批判した。完成車の輸入にかかる関税は、日本はゼロなのに対し、米国は2.5%を課しており、日本は引き下げを求めてきた。

  一方、激化する米中貿易摩擦については、「中国に知財、技術覇権に対するフェアなルールをあれだけ露骨に迫ることは彼にしかできない」とトランプ大統領を評価。中国は資本や技術だけでなくデータ収集にも注力しており、今後の経済成長の鍵を握るデータ社会の覇権争いにおいて日米に「フェアな世界ルールを作るという使命が出てくる」と指摘した。

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