ルノーと日産自の関係、「近い将来にはっきりさせる」-ゴーン氏

更新日時
  • 自身は3社連合率いる立場に専念、任期設定せず-個社での活動縮小
  • 引き続き大きな貢献できる役割は3社連合の会長兼CEOとゴーン氏

ルノー日産自動車、三菱自動車の会長を兼務し、3社連合(アライアンス)の会長兼最高経営責任者(CEO)を務めるカルロス・ゴーン氏は、ルノーと日産自の関係について「近い将来にすべてをはっきりさせる」と語った。その上で、独立した会社間の協力を前提とする企業連合の適切な運営のため、自身は任期を設定せずにアライアンスを率いる役割に専念する考えを示した。

カルロス・ゴーン氏

Photographer: Junko Matsumoto-Kimura/Bloomberg

  横浜市内の日産自本社で20日、ブルームバーグとのインタビューで述べた。ゴーン氏は「引き続き大きな貢献ができる役割が1つあるとすれば、アライアンスの会長兼CEOだ」とした上で「アライアンスに大きな貢献が出来る限りは役割を担う」との考えを示した。

  ゴーン氏は昨年、日産自のCEO職を退任し、西川広人氏に譲った。現在務めるルノーのCEO職は2022年までの4年の任期があるものの、任期を全うする考えはないと説明。日産自や三菱自の会長としての貢献も今後限られてくるだろうとして、「各社がそれぞれ新しいトップの下で成長し、持続することができる」との考えを示した。

  一方、現在のアライアンスの形態については「将来にわたって安定したものではない」と指摘。「誰もがより安定した形に発展することを望んでいる」とし、ルノーCEOとしての任期の半ばまでにアライアンスの将来像についての結論を示したいと述べた。

  ブルームバーグは7月、関係者の話として、ルノーと日産自は経営統合するか、協業関係を深めるために別の方法を採用するかについて、今後2年をめどに決定する方針だと報じた。持ち株会社を設立し、ルノーや日産自を傘下に置く方法も選択肢として協議しているという。ゴーン氏自身は4月のインタビューで、現在の両社のガバナンス(企業統治)の在り方を変化させる可能性があるとの考えを示していた。

  1999年3月に日産自はルノーとの資本提携で合意。ルノーが日産自に43.4%、日産自はルノーに15%を出資している。2016年10月には日産自が三菱自に34%を出資して筆頭株主となり、ルノーと日産自のアライアンスに三菱自が加わった。

  3社連合は昨年9月、22年までの6年間の中期経営計画「アライアンス2022」を発表。3社で共用のプラットフォーム(車体)を活用するほか、パワートレイン、電気自動車、自動運転などの分野で協業を加速することで、年間のシナジー効果を16年の50億ユーロから100億ユーロ(約1兆3300億円)にまで高める計画

3社連合でシナジー効果を加速

2022年に100億ユーロへ

出所:3社連合のHPより

注:単位は10億ユーロ 

  ゴーン氏は3社連合によるシナジー効果について「1年が経過し、順調に進んでいる」と評価した。18日には、米グーグルと提携し、21年から同社の基本ソフト(OS)「アンドロイド」を3社の車両のインフォテインメント(情報・娯楽)システムに採用すると発表した。

  ネットにつながるコネクティッドカーは次世代の車種において多彩なサービスを可能にするとして「とても重要な協業になるだろう」と指摘。車両データの保護については、自動車メーカー側がコントロールを失わないような契約にしており、心配していないとした。また、3社連合で取り組んできた協業案件は今後も相次ぐとの見通しを示した。

  日産自の株価は前日比下落で取引を開始。一時4.8%安の1047円まで下落した。午前11時4分現在は1051円で取引されている。

(ゴーン氏の発言内容や株価情報を追加します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE