日本株11カ月ぶりの7連騰、過度の通商懸念和らぐ-内需、化粧品高い

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  • TOPIX2月来高値に、米中追加関税発動でも金融市場波乱なし
  • ドル・円は112円台後半で安定、権利取り最終や配当再投資期待

Pedestrians walk past an electronic stock board outside a securities firm in Tokyo, Japan.

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

25日の東京株式相場は7営業日続伸。米国と中国の追加関税発動後も金融市場は波乱とならず、為替も安定する中、日本株の割安・出遅れを再評価する流れが続いた。サービスや陸運など内需株、化粧品など化学株が上げ、電機株も堅調。9月末権利取りの買いも相場全体を押し上げた。

  TOPIXの終値は前営業日比18.42ポイント(1%)高の1822.44、日経平均株価は70円33銭(0.3%)高の2万3940円26銭。TOPIXの7連騰は昨年10月以来、11カ月ぶり。終値水準としては2月5日以来、7カ月半ぶりの高値となった。

  三井住友トラスト・アセットマネジメントの上野裕之シニアストラテジストは、「貿易問題は現在のところ実体経済に大きな影響が出ていない中、為替水準だけは着実に変わってきている」と指摘。ドル・円が1ドル=113円に接近し、「上期業績はさすがに上振れが予想される上、国内の景気刺激策が大型化する期待もあり、日本株を売るとの選択肢を投資家は取りにくい」と話した。

  米国のトランプ政権は24日、新たに2000億ドル相当の中国製品に対する10%の追加関税を発動、中国は直ちに米国製品600億ドル相当に関税を課す報復措置を取った。米中閣僚級協議も取りやめとなる中、同日の米国株はS&P500種株価指数の下げが0.4%安にとどまり、ナスダック総合指数は0.1%高と売り一色の展開にはならなかった。

  きょうのドル・円は一時1ドル=112円98銭と、日本株の21日終値時点112円77銭に対し落ち着いて推移。トランプ米大統領と韓国の文在寅大統領は24日、米韓自由貿易協定(FTA)に調印。安倍晋三首相は23日夜(日本時間24日午前)、トランプ米大統領との夕食会後に日米貿易でトランプ氏と建設的な議論ができたと語った、と共同通信は報じた。

  東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、「米中追加関税が発動された割には金融市場はしっかり。追加関税は価格上昇要因にはなるが、市場は現在の良好な景気情勢から考えると、その悪影響は吸収されると分かり始めている」と分析。日米通商交渉も、「米国にとって防衛・軍事では対中や対北朝鮮で要となる日本について、貿易交渉では強めに出てこない可能性がある」と言う。

  3連休明けの日本株はコア30指数を中心にTOPIXの強さが目立ち、業種では相対的に内需関連が強かった。三井住友トラストの上野氏は、「財政による国内のプラス要因を市場が織り込みつつある表れ」とみる。さらに、きょうは9月末の権利付き最終売買日。野村証券の佐藤雅彦エクイティ・マーケットアナリストは、「鉄道や空運株などの一角には株主優待権利取りの動きが出た」とし、配当落ちに伴うパッシブ投資家の日本株再投資も「市場推定で5000億-7000億円とみられ、きょうの取引終了時にその6-7割が入る可能性がある」と指摘していた。

  • 東証1部の売買高は18億3554万株、売買代金は3兆3881億円、値上がり銘柄数は1777、値下がりは291
  • 東証1部33業種は金属製品、化学、空運、電気・ガス、陸運、サービス、保険など30業種が上昇、下落は石油・石炭製品、海運、機械の3業種
  • 売買代金上位では、9月で訪日客の悪材料が出尽くしになるとゴールドマン・サックス証券が指摘した資生堂やコーセーなどインバウンド関連が高い、米バイオ医薬会社のアマリンの臨床試験結果を好感した日本水産も買われた
  • 半面、中国需要の停滞懸念が高まった安川電機は売られ、スルガ銀行、スズキ、JXTGホールディングスも安い
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