JPモルガン:トランプ大統領の米経済への過信が市場のリスク

  • 株式市場の粘り強さが「大きな判断ミス」を誘発しかねない
  • 中国からの輸入品全てに25%の関税賦課なら利益落ち込み株高終了へ

JPモルガン・チェースのストラテジストらは、トランプ米大統領が堅調な経済や市場に自信過剰になり過ぎて「大きな判断ミス」を犯す可能性を巡り、予測と戦略の見直しを開始した。

  ジョン・ノーマンド氏を中心とするストラテジストらは21日のリポートで、懸念されるのは「米国の経済と株式相場が関税をよそに粘り強さを見せているため、自動車や北米自由貿易協定(NAFTA)、イランといったあらゆる地政学的分野で大統領がつけあがることであり、大きな判断ミスにつながる危険がある」と指摘した。

  ストラテジストらは、こうした理由もあって同行が原油価格見通しを上方修正したと説明。11月再開予定の米国の対イラン制裁に伴う影響を考慮して見通しを修正した結果、北海ブレント原油が1バレル=90ドルに上昇する「可能性が高い」とした。

  JPモルガンは、米中貿易戦争の「第3相」が来年、中国からの輸入品全てに影響する可能性の高まりを戦略に織り込み始めている。中国の経済成長を鈍化させ、商品全般に打撃を与える恐れがあり、米国株への影響は言うまでもないと分析した。

  同リポートはJPモルガンのストラテジストの9月12日のリポートを引用し、「中国からの輸入品全てに25%の追加関税が賦課されれば、S&P500種株価指数の2019年1株利益予想コンセンサスは現在の179ドルから8ドル落ち込み、来年の1株利益の伸び率は前年比10%から5%に低下しかねない。将来の株価収益率が17倍でも、これほど大きく1株利益が落ち込めば、他の要因で相殺されない限り、米株式相場の上昇は終わりを迎える」との見方を示した。

原題:JPMorgan Sees Market Risk From Trump Overconfidence on Economy(抜粋)

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