9月21日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ポンド下落、英国のEU離脱交渉が難航-フラン上昇

  21日のニューヨーク外国為替市場ではポンドが下落。2017年6月以来の大幅安をつけた。メイ英首相が欧州連合(EU)離脱交渉は膠着(こうちゃく)状態にあると述べたことが売り材料となった。

  スイス・フランは対ドルで上昇した。トレーダーは難航する英国の離脱交渉や米中間の緊張の高まりで逃避先通貨を選好した。

  EU加盟国首脳は20日まで2日間にわたりEU首脳会議を開き、メイ首相の案は機能しないと率直に通告。そこから一夜明け、メイ首相はロンドンで声明を発表し、悪い合意ならない方がましだとあらためて強調。首相は交渉が「袋小路に陥っている」と話した。首相発言を受け、ポンドはドルに対し一時1.6%下落した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%上昇。ドルは対円で0.1%未満上げて1ドル=112円59銭。ポンドは対ドルで1.5%下げた。

  トランプ米大統領は20日夜、FOXニュースとのインタビューで、「中国に対する態度を明確にすべき時だ」と述べ、通商問題で同国への攻撃の手を緩めない姿勢を明らかにした。

  中国共産党中央軍事委員会の装備発展部が米国の制裁を破ってロシア製兵器を購入したとして米国が同部と部長を制裁対象に指定したことについて、中国政府は米国に撤回を要求し、撤回しない場合は「重大な結果を負うことになる」と警告した。

欧州時間の取引

  円はポンドを除き主要10カ国(G10)通貨に対して下落した。日本銀行がこの日に実施した国債買い入れオペで超長期ゾーンの買い入れを減額したものの、円は売られた。

  日銀はこの日の国債買い入れオペで、残存期間25年超の買い入れ額を500億円と前回から100億円減額した。
原題:Pound Tumbles as U.K., EU Brexit Divide Deepens: Inside G-10(抜粋)
Dollar Set for Worst Week Since July on Risk Demand: Inside G-10 (抜粋)

◎米国株・国債・商品:小幅反落、特殊要因重なり売買高増加

  21日の米株式市場ではS&P500種株価指数とナスダック総合指数が下落した。アップルやアマゾン・ドット・コム、フェイスブックなどのテクノロジー銘柄が全体を押し下げた。業種分類見直しなどの特殊要因を背景に、相場のボラティリティーは高かった。S&P500種は週間では上昇した。

  • 米国株は主要3指数のうちダウのみ上昇
  • 米国債は横ばい、10年債利回り3.06%
  • NY原油先物は反発、米国の在庫減少
  • NY金先物は反落、0.8%安
  •   S&P500種は1%未満の下げで2929.67。ダウ工業株30種平均は86.52ドル(0.3%)高の26743.50ドル。ナスダック総合指数は0.5%下落した。米10年債利回りは横ばいの3.06%。

      S&P500種はこの日は小幅安で引けたが、週間ベースでは上昇を保った。同指数は20日には過去最高値を更新していた。21日は株価指数と個別株それぞれの先物とオプションが同時に満期日を迎えるクアドルプル・ウィッチングだった。それに加え、世界産業分類基準(GICS)の1999年以来となる大幅見直しもあり、これが売買高の増加と相場下落の要因となった可能性がある。売買高は3カ月平均を64%上回った。

      フィデリティ・インベストメンツのグローバルマクロディレクター、ジュリエン・ティマー氏は電話取材に対して、「米中間の通商を巡るさまざまな緊張が最終的には収まる、あるいは世界経済のサイクルを損なうほど大きくはならないとの希望が市場参加者の間にある」と述べた。

      GICSの大幅見直しは24日に適用される。コミュニケーション・サービス・グループという新たなカテゴリーが創設され、FANG4銘柄のうちフェイスブックとアルファベット、ネットフリックスの3社が同グループに分類される。GICSの分類に基づく株価指数をトラックする投資家は資金配分の変更を迫られ得る。

      ニューヨーク原油先物相場は反発。米国内の在庫減少が材料視された。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物11月限は46セント(0.7%)高の1バレル=70.78ドルで終了。オクラホマ州クッシングの原油在庫は過去2週間で約250万バレル減少した。

      イランからの供給が減少することに対応し、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国が日量50万バレル増産の可能性を協議しているとのロイター通信の報道を受け、相場は一時下落する場面もあった。これらの国々は週末にアルジェで会合を開く。ロンドンICEの北海ブレント11月限は10セント高の78.80ドルで引けた。

      ニューヨーク金先物相場は反落。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.8%安の1オンス=1201.30ドルで終了した。
    原題:U.S. Stocks Weather Witching to Post Weekly Gain: Markets Wrap(抜粋)
      Oil Rises as Supples Wane at America’s Key Inland Storage Site(抜粋)

    ◎欧州債:イタリア、英国債を中心に上昇-低調な指標や英首相発言で

      21日の欧州債市場では、イタリア債を中心にユーロ圏国債が上昇。メイ英首相がEU離脱交渉は袋小路に陥ったと述べて英国債が上昇し、債券市場を押し上げた。

    • イタリアの5年債と30年債の利回りは3週連続してブルスティープ化。ユーロ圏の製造業PMIが予想を下回り、ユーロ圏国債が買われた。イタリアは来週に国債発行と、公的財政・経済成長の新たな目標発表を控えている
    • ドイツ債は上昇。10年債利回りは200日移動平均の0.485%を再び下回った
    • 英10年債はドイツ債を2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)、米国債を4bpそれぞれアウトパフォームした。メイ首相がEU離脱交渉の進路は変えず、合意なき離脱への準備は継続しなければならないと発言したことに反応
    • ドイツ10年債利回りは1bp下落の0.46%、フランス10年債利回りは1bp下げて0.78%、イタリア10年債利回りは6bp低い2.83%
    • ユーロ参加国の国債利回りとスプレッドの一覧はこちらをクリックしてください

    原題:EGBs Driven Higher by Data, Brexit; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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