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【個別銘柄】スルガ銀急騰、JFE高い、TOTOや東洋エンジ安い

更新日時
  • スルガ銀は創業家が株売却の観測、大和証はJFEを高炉トップ推奨
  • TOTOはクレディSが格下げ、東洋エンジは訴訟影響を懸念

21日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  スルガ銀行(8358):前日比100円(19%)高の620円とストップ高。創業家が関連企業などを通じて保有している約15%の株式を売却、借入金を返済する意向だと日本経済新聞が報じた。売却先が見つかれば、全ての株式を手放す方向で、経営への関与をなくし、ガバナンス(企業統治)の立て直しを急ぐという。SMBC日興証券では、創業家の関与を名実ともに無くしてガバナンスの改善を図るという方向性は、株式市場にも違和感のないものだろうと指摘した。

  JFEホールディングス(5411):3.1%高の2631.5円。大和証券は高炉セクターの投資判断「強気」を維持した。中国の鋼材需給は環境規制強化、能力削減の進展から良好な環境が維持され、日系高炉各社の輸出マージンは高水準で安定すると予想。当面は粗鋼生産回復に伴う業績改善が期待できる中、トップピックはJFEHDとした。輸出マージン改善の業績寄与が第1四半期から本格的に顕在化、上方修正された会社側の今期利益計画は上振れ余地が残るとみる。鉄鋼は総じて高く、東証1部業種別上昇率上位。

  TOTO(5332):3.7%安の4655円。クレディ・スイス証券は投資判断を「中立」から「アンダーパフォーム」、目標株価を5500円から4100円に下げた。業績をけん引してきた中国での新商品生産の遅れが18年末まで業績の悪化要因になる、と分析。短期的に業績は厳しく、2019年3月期営業利益予想は498億円と会社計画の540億円を下回るとみる。短期業績やのれん償却が懸念材料とし、同証が判断を「アンダーパフォーム」に下げたLIXILグループ(5938)も4.1%安の2130円。

  東洋エンジニアリング(6330):12%安の862円。ブラジル子会社を共同被告の1社とする民事訴状をブラジル連邦司法長官が現地裁判所に提出、受理された。同子会社は11年にオデブレヒト社などと共同で、ペトロブラスから石油化学コンビナート内のユーティリティー設備の建設工事を受注。同長官は、オデブレヒト社が関与した19プロジェクトにかかるペトロブラスとの契約で行政不正防止法違反があったとし、損害・罰金約2970億円を支払うよう求めている。みずほ証券は、訴訟解決には時間を要すると指摘。19プロジェクトの受注総額なども不明で試算は難しいが、単純に割ると1プロジェクト当たりの損害賠償金額は約150億円とみている。

  クスリのアオキホールディンス(3549):7.6%高の8660円。6-8月期営業利益は前年同期比7.6%増の35億2300万円。JPモルガン証券は、ポイントデイの1日減や酷暑など天候不順の中でも粗利益率が改善し、第1四半期業況は堅調と評価した。第2四半期は前年度に価格訴求重視策の影響で減益になっており、計画通りで進めば、30%に近い高い増益率となるとみている。

  日本農薬(4997):9.9%安の738円。ADEKA(4401)が8月22日から1株900円で実施していた株式公開買い付け(TOB)が終了、予定数上限1205万6049株を買い付け、ADEKAの所有割合は42.24%になる。27日の払い込み完了後、所有割合が51%になるよう1194万300株の第三者割当増資が行われるため、今後の1株価値希薄化を嫌気する売りがあらためて膨らんだ。

  堀場製作所(6856):3.2%安の6120円。モルガン・スタンレーMUFG証券はメモリー需給見通しの悪化を踏まえ、半導体製造装置市場の予想を引き下げた。18年後半-19年前半にかけてプッシュアウトされている一部メモリー投資計画の再開時期・再開後の投資規模の不確実性が高まっていると指摘。19年の市場見通しは強気な見方と弱気な見方が混在する中、同証の18-19年度業績予想はコンセンサスを大きく下回るとした。堀場製の目標株価は7100円から5900円に変更。同じく目標株価を9800円から7100円に下げたSCREENホールディングス(7735)も1.8%安の6920円。

  グレイステクノロジー(6541):501円(18%)高の3300円とストップ高。ゴールドマン・サックス証券は投資判断を新規に「買い」、目標株価を4600円とした。メーカーのマニュアル作成にかかる人的、金銭的コストの大幅削減を可能にする問題解決型企業で、深刻な労働力不足でビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)やクラウドサービスが一般化し、コスト削減のニーズが大きい点が追い風と分析した。マニュアルを保管するクラウドサービスはストック性の高いビジネスで、同事業の営業利益率は今期の55%から28年3月期には71%への上昇を見込む。

  エフ・シー・シー(7296):4.7%高の3430円。東海東京調査センターは業績予想を増額修正し、目標株価を3680円から3900円へ引き上げた。フォードなど向けAT(自動変速機)用クラッチは量産が進むにつれて収益が拡大中と分析。19年3月期営業利益を前期比14%増の160億円、来期は175億円と予想した。投資判断は「アウトパフォーム」継続。

  花王(4452):3.6%安の8645円。モルガン・スタンレーMUFG証券は投資判断を「オーバーウエート」から「イコールウエート」に下げた。国内コンシューマー事業での継続的な増収をドライバーとする業績成長やアジアコンシューマーの収益成長など、強気としていた投資判断要因はおおむね株価に織り込まれたとみている。直近の株価上昇と化粧品銘柄の株価調整を踏まえると、相対的な割安感が薄れた印象は否めないとした。

  ジャパンマテリアル(6055):7%高の1485円。19年3月期の営業利益計画を64億円から77億円に上方修正した。前期比の増益率は8.9%から31%に拡大する。主要顧客の半導体工場での設備投資が順調、イニシャル部門の供給配管設計施工も想定より増え、オペレーション部門では顧客工場での生産活動が順調に推移し、予想を上回る見通しとした。

  ソラスト(6197):4.2%高の1413円。8月の月次サービス利用者数のうち、訪問介護は前年同月比9.8%増(前月は11.4%増)、デイサービスは同70%増(同71.2%増)だった。いちよし経済研究所は、訪問介護は前月から利用者が減ったが、台風など天候要因による一時的な影響で、トレンドに変化はないと分析した。

  神戸物産(3038):6.4%高の6000円。10月末時点の株主を対象に1株を2株に分割する。最低投資金額の低下による新たな投資家層の流入、流動性の向上を見込む買いが入った。

  エスクロー・エージェント・ジャパン(6093):12%高の473円。同社や鎌倉新書(6184)などは、日本郵便と葬儀やお墓の紹介など終活に関する紹介サービスを10月10日から東京・江東区内の郵便局で試行する。今後のサービス試行状況を踏まえ、提供エリアの拡大を検討する意向。

  イーエムネットジャパン(7036):21日に東証マザーズへ新規上場した。公開価格3000円に対し初値は2.3倍の7000円。検索連動型(リスティング)広告、運用型ディスプレー広告を中心とした運用型広告の企画、運用、効果分析、改善提案までを一括提供している。18年12月期売上高計画は前期比7.5%増の65億3400万円、営業利益は21%増の2億円。1株利益は147.36円の見込み。終値は7250円。

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