【日本株週間展望】続伸、出遅れ修正急で年初来高値も-FOMC注視

  • 米金融当局は利上げ実施へ、日米で通商交渉や首脳会談が開催予定
  • TOPIXや日経平均PERは13-15倍台、米国株を下回る

9月4週(25ー28日)の日本株は続伸し、市場では日経平均株価が8カ月ぶりに年初来高値を更新するとの見方が出ている。通商問題への過度な警戒が薄れる中、米国株は最高値を更新し、出遅れ感や割安感の強い日本株再評価の流れが続く。米国の金融政策や日米首脳会談は注目材料だ。

市中株価ボード前の歩行者

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  米国では25-26日に金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)があり、経済指標は26日に8月の新築住宅販売、27日に中古住宅販売や耐久財受注が発表される。

  ブルームバーグの事前調査によると、米連邦準備制度理事会(FRB)は今回のFOMCで利上げを行う見込み。通商関連のスケジュールは24日に米中追加関税の発動、25日に日本と米国の通商交渉が予定されている。週内には自民党総裁選で3選を果たした安倍晋三首相が訪米し、日米首脳会談が開かれる見通しだ。

  国内では、28日に8月の鉱工業生産が公表予定。ブルームバーグ・データで日本株のバリュエーションをみると、向こう1年の予想PERはTOPIX13.5倍、日経平均15.9倍。最高値を更新中の米S&P500種株価指数の16.9倍を下回っている。第3週の日経平均は週間で3.4%高の2万3869円93銭と大幅続伸、1月23日に付けた終値ベースの年初来高値(2万4124円15銭)が接近している。

<市場関係者の見方>
●三井住友アセットマネジメントの金本直樹シニアファンドマネージャー
  「日経平均は2万4000円台の年初来高値を試しそうだ。米中貿易に対する不透明感がいったんピークを過ぎ、米国株の独り勝ち状況から日本株や新興国株などの出遅れ修正が起こっている。自民党総裁選での安倍首相3選で政治が安定する中、日本の企業業績は悪くなく、投資家の目が日本株の割安感に向けられている。米長期金利は利上げに向け上昇してきており、今月の米利上げでいったん上昇基調は一服、米国株が横ばう中で新興国や日本株への資金シフトが起ころう。ただ、原油価格上昇から長期金利が5月の3.1%を上回ってくると、米国株が弱含む可能性がある」

●アストマックス投信投資顧問の山田拓也執行役員
  「米国の堅調な経済が確認され、為替の安定から日経平均が年初来高値にトライする勢いが続こう。日本株はスピード違反的な上昇ペースのため、調整をこなしながら米国株の上昇を追いかけ、高値を目指す。一方、日米通商協議で米国側の強硬姿勢や米利上げピッチの変調などは警戒される。米国は中国やカナダとの交渉が長引き、代わりに日本から何か成果を得ようとすることが考えられる。特に自動車は貿易赤字の一番の象徴で、ターゲットになりやすい。今回のFOMCで米国の利上げは確実、日米金利差で為替が一気に円高に向くリスクは小さい。半面、米景気が強過ぎるとして、利上げが早まるようなアナウンスが出る可能性には注意したい」

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