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欧州通貨をロング、FOMC後ドルショート追加も-アセットOne

  • 伊政権や英国のEU離脱が現実的な形に、ユーロやポンドに安定感
  • 今月の米利上げ後に株式や米金利が変調するかを注視

総資産運用残高が56兆円を超えるアセットマネジメントOneは、欧州政治の安定化を理由にここ数週間にユーロとポンドをロング(買い持ち)にした。一方、米国では利上げの悪影響が今後顕在化してくるとみており、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後にもドルショート(売り持ち)を追加する可能性があるという。      

  竹井章ファンドマネジャーは18日のインタビューで、「ブレグジット(英国の欧州連合離脱)の話も何とか形がつきそうだし、ユーロ圏もイタリアのコンテ政権が意外に現実的な形になってきている」と指摘。欧州中央銀行(ECB)は少なくとも2019年夏の終わりまで政策金利を据え置く見通しだが、ユーロを考える上で「政治面も含めての安定感が出てきている」ことに着目していると語った。

  イタリアでは連立政権が予算編成にあたり欧州連合(EU)の財政赤字基準を尊重するとの見方が強まり、同国10年債利回りの対独スプレッドが約5年ぶりの水準から縮小。イングランド銀行(英中央銀行)は今月の金融政策委員会で7-9月の経済成長率予想を上方修正し、段階的な利上げの方向性を維持した。

  合意なきEU離脱への懸念からポンドは8月に1年2カ月ぶりの水準まで下落。ユーロもイタリア政治不安などを背景に4月から下げに転じ、8月に17年6月以来の安値を付けた。その後は欧州政治の安定化の兆しを背景に両通貨とも持ち直している。

ユーロとポンドは持ち直し傾向

  一方、来週25、26日のFOMCでは今年3回目となる利上げがほぼ確実視されている。足元の堅調な米景気動向と物価上昇を背景としたものだが、竹井氏は米債利回りが景気後退を示唆するとされる「インバージョン(長短逆転)するかは別として、フラット化しているのは事実で、金利を上げてきた過程で景気に負の影響は出てきてしかるべき」と指摘した。

  実際、企業債務の国内総生産(GDP)比率がピークを付けて下がり始めるという「事象的に過去リセッション(景気後退)になった時と同じような症状が出ている」と指摘。株価など資産価格の上昇は「最後の花火を打ち上げにいっている」形で、年末までに転換点を迎える可能性が高いと予想した。その上で、現在は若干ショートのドルポジションを「今後もう少し増やしてもいいかなと思っている」と述べ、FOMC後の株式市場や米金利の反応を注視する姿勢を示した。

  竹井氏によると、同社はドル以外に約2カ月前からオーストラリア・ドルとニュージーランド・ドルをショートに振っている。円も「この2週間ぐらい」にショートにしたと言う。

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