日本株は6日続伸、米統計堅調と通商懸念薄れる-景気敏感、金融上げ

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  • TOPIXは4カ月ぶり高値、日経平均は8カ月ぶり高水準に
  • 米景気先行指数111.2と前月比上昇、中国は関税影響軽減を検討

An employee works at the Tokyo Stock Exchange (TSE).

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

21日の東京株式相場は6営業日続伸。米国の景気先行指数の上昇が好感され、中国の関税政策柔軟化の検討で米中貿易摩擦に対する懸念も和らいだ。鉄鋼や非鉄金属など素材株、海運や石油など資源株、機械株といった景気敏感セクターを中心に保険、銀行株など金融セクターが高い。

  TOPIXの終値は前日比16.42ポイント(0.9%)高の1804.02と5月22日以来、4カ月ぶりの高値。日経平均株価は195円(0.8%)高の2万3869円93銭と1月24日以来、8カ月ぶりの高値を付けた。

  アストマックス投信投資顧問の山田拓也執行役員は、「景気堅調の米国株が最高値を更新する中、為替の円安推移と業績期待の高まりを背景に日本株の出遅れ感を解消する動きが出ている」と指摘。米中貿易摩擦の悲観度合いが収まりつつある中、「為替が2カ月ぶりの水準まで円安が進んだことが一つの追い風。中国上海株のしっかりとした動きも安心感につながった」と言う。

  米民間調査機関コンファレンス・ボードが20日に発表した8月の米景気先行指標総合指数は111.2と前月の110.8から上昇、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は22.92と市場予想の18.0から上振れた。先週の週間新規失業保険申請件数は市場予想の21万件を下回り、前週比3000件減の20万1000件。

  一方、中国商務省の高峰報道官は会見で、中国が米国による直近の関税措置の影響を軽減する措置を検討していると明らかにした。影響を受ける企業の約半数が中国に拠点を置く外国企業になるだろう、としている。

  20日の米国株は、S&P500種株価指数が0.8%高の2930.75と最高値を更新。きょうのドル・円は一時1ドル=112円80銭台と前日の日本株終値時点112円15銭からドルが強含み、2カ月ぶりの円安水準に振れた。大和証券投資情報部の石黒英之シニアストラテジストは、「貿易摩擦を意識しつつも、ファンダメンタルズに目を向けると米国の実体経済の強さが確認でき、景気敏感の側面を持つ日本株にはプラス」とみている。関税措置を巡る中国の動きもトランプ米大統領の中間選挙に向けた成果につながり、「米国に少し余裕が生まれ、日米通商協議でも姿勢が和らぐ可能性が出てきた」と言う。日米通商協議は米ニューヨークで24日から再開される予定。

  米国の経済統計や株式市場の堅調を好感し、週末の日本株は上昇して開始。日本銀行が残存25年超の国債買い入れ額を前回の600億円から500億円に減額する材料もあり、午前はやや上値の重い展開となった。午後は円安進行、中国上海総合指数の大幅上昇からリスク資産選好の動きが強まり、日経平均は一時296円高の2万3971円と2万4000に迫る勢いを見せた。

  • 東証1部33業種は石油・石炭製品、海運、保険、鉄鋼、非鉄金属、その他金融、機械、銀行、鉱業など30業種が上昇、下落はその他製品や金属製品、医薬品の3業種
  • 売買代金上位では、創業家が保有株売却を検討と日本経済新聞が報じたスルガ銀行が急騰、大和証券が高炉セクターの投資判断「強気」を維持し、JFEホールディングスも高い、コマツや東海カーボン、JXTGホールディングス、安川電機も買われた
  • 半面、モルガン・スタンレーMUFG証券が投資判断を下げた花王、クレディ・スイス証券が弱気判断に下げたTOTOは安い、ソニーやアステラス製薬も軟調
  • 東証1部の売買高は20億7835万株、売買代金は3兆9627億円とそれぞれ前日から24%、33%増え5月31日以来、約4カ月ぶりの多さ、きょうの大引け時はFTSE全世界株指数のリバランスの影響があった、値上がり銘柄数は1591、値下がりは456
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