ドル・円小幅安、日米金利差支えも日米通商交渉警戒-112円台前半

更新日時
  • 米金利上昇でもドルが伸び悩む中、実需の売りが重しに
  • ドル・円は110円~112円レンジ上抜けで新領域を模索中-CIBC

東京外国為替市場のドル・円相場は小幅安。米国の3%を超える長期金利水準や株高が下値を支える一方、今年度の上期末を控えた実需のドル売り・円買いや日米通商協議への警戒などが重しとなった。

  ドル・円相場は20日午後3時18分現在、前日比0.1%安の1ドル=112円17銭。午前の取引では112円30銭付近で小動きとなっていたものの、輸出企業からとみられるドル売り・円買い注文が持ち込まれると上値が重くなった。午後は、自民党総裁選での安倍晋三首相の3選を受け、日経平均株価が前日終値を一時下回った際には112円07銭まで下げる場面があった。

  CIBC証券金融商品部の春木康部長は、ドル・円相場について「日米金利差やリスクオンに伴う堅調なクロス円(ドル以外の通貨の対円相場)、日本株の上昇が支え」とした一方で、「ドルそのものの頭打ち感や年度上期末を控えた実需企業の売り」が上値を抑えていると指摘。来週にかけて予定されている日米通商協議も上値を伸ばしづらい背景の一つになっているとの見方を示した。

  春木氏はまた、「米10年国債利回りが3%台に乗せてきたにもかかわらず、ドルはしっかりするどころか、頭打ち感が出ている」と言い、リスク選好に伴うドル売りや対ユーロや対ポンドで蓄積されていたドルの買い持ちの調整が進み始めていると指摘した。

  米10年国債利回りは19日の取引で3.09%まで上昇し、4カ月ぶりの高水準を付けた。半面、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は米10年債利回りが3%台回復をし始めた14日以降、1180台を上限に伸び悩んでいる。

  三井住友銀行市場営業部NYトレーディンググループの下村剛グループ長は、米国債市場について「今年5月に付けた3.12%台を上抜けられるのかどうかという感じになってきている」とした上で「来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)あたりまでは米金利上昇方向のバイアスがかかりやすい」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE