ガンドラック氏も認識、米10年債利回り3%突破でも注目集めぬ理由

  • 金利と共に株式や新興国市場が上昇する中でリスクオン
  • 足元の実質金利は「魅力的な水準」-TDセキュリティーズ

米国債の売りがかさみ10年債利回りが3%を超えても、さほど注目を集めていない。ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック最高経営責任者(CEO)がツイートの一部で指摘したとおりだ。            

  ニュースの記事が「米国債利回り」に触れる回数は、10年債利回りが2014年以来初めて3%を上回った4月に比べ、劇的に少ない。
           

           
  15兆ドル(約1682兆円)規模の米国債市場での売りがさほど話題にならない理由は単純。他の資産クラス全体にわたって悪影響を及ぼす状況が見当たらないからだ。米10年債利回りが3%の節目を超えてから、米国株は債券利回りとほぼ歩調を合わせて上昇している。
              

            
  米国債利回りが急上昇すれば新興国市場に打撃を与えるという、世界市場の伝統的主従関係は今週見られていない。資産運用会社ブラックロックは新興国市場債を勧めており、資金も一時的に戻ってきた。

  新興国市場の現地通貨建て債に連動する最大の上場投資信託(ETF)が好例だ。同ETFには18日、17年6月以来最大となる1億6900万ドルの資金が流入。今年4月の早い時期以降は総資産の約4分の1を失っていた。               

  米国債利回り上昇にもかかわらず、ドルが今週軟調であることも一因だろう。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は3週間ぶりの低水準で推移している。
        

  長期インフレ連動債(TIPS)の利回りも上昇しているものの、年初来の高値を上回るには至っておらず、ここ5年間は相対的に狭いレンジ内に収まっている。

  TDセキュリティーズのグローバル金利戦略責任者、プリヤ・ミスラ氏は「10年債実質利回りの93ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)は魅力的だ」と述べた上で、「金利が上方向に抜けられる状況にあるとは思わない」と語った。

  実質利回りが十分抑えられている限り、株式投資家は将来の利益を割り引くのに適用する金利の大幅な上方修正を回避できる。

原題:Gundlach Is Right. Surging U.S. Bond Yields Are Met With Shrugs(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE