9月19日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:商品高で資源国通貨が上昇、リスクを選好-ドル下落

  19日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。リスク志向が強まり資源国通貨が上昇したほか、貿易を巡るここ最近の緊迫した状況もトレーダーの大きな懸念材料とはならなかった。

  ドルは豪ドルとニュージーランド・ドルに対して大幅に下落した。両通貨は商品高が支援材料となったほか、中国の李克強首相の発言を背景に新興国通貨が買われた。首相は米中貿易摩擦が激しくなる中でも輸出競争力の向上を目的に人民元を切り下げることはないと言明した。

  ドルはカナダ・ドルに対しても下落、原油高が影響した。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は約2%上昇し、7月10日以来の高値となった。原油在庫が3年ぶりの低水準となったことが手掛かり。  

  北米自由貿易協定(NAFTA)改定に向けた米国とカナダの協議難航が伝えられた後も、この日のカナダ・ドルは上昇した。NAFTA協議は週内に合意に至る可能性は低そうだと、協議に詳しい関係者4人が明らかにした。
    
  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%低下。ドルはユーロに対して0.1%未満下げて1ユーロ=1.1673ドル。対円では0.1%未満下げて1ドル=112円28銭。

  英ポンドは上げ幅を縮小。メイ英首相がアイルランド国境問題の解決に向け欧州連合(EU)側が用意した改善提案を拒否する構えだと報じられたことが響いた。

欧州時間の取引

  市場がリスクを選好する中、ドルと安全逃避通貨には厳しい展開だった。ポンドは一時対ドルで0.5%高をつけた。英国では8月に、予想に反してインフレが加速した。劇場のチケットやコンピューターゲームの価格が上昇したほか交通費と衣料も値上がりした。 
原題:Dollar Slides as Nafta Talks Drag On; Aussie Gains: Inside G-10(抜粋)
Dollar Drops on Trade as Pound Gets Inflation Boost: Inside G-10(抜粋)
 

◎米国株・国債・商品:銀行株主導で高い、債券利回り上昇続く

  19日の米国株はS&P500種とダウが上昇。投資家は貿易摩擦の新たな進展を見極める姿勢を示した。米国債は下落した。

  • 米国株は銀行銘柄主導で上昇、ナスダックは下落
  • 米国債は下落、10年債利回りが一時3.09%
  • NY原油は続伸、米在庫が3年ぶり低水準
  • NY金は反発、先物が0.4%高
  •   S&P500種株価指数は前日比0.1%高の2907.95。ダウ工業株30種平均は158.80ドル(0.6%)高の26405.76ドル。ナスダック総合指数は0.1%下げた。米10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、3.06%。

      S&P500種は銀行が主導する形で続伸。10年債利回りは一時3.09%と、今年に入ってからの最高水準に近づいた。一方で金利敏感銘柄の公益株などが下落した。アマゾン・ドット・コムがレジなし店舗を最大3000店開設することを検討しているとの報道を受け、食料雑貨を扱う企業の株価が売られた。キャタピラーやボーイングの上昇がダウを押し上げた。中国の李克強首相が輸出競争力向上のために人民元を切り下げることはないと述べた。

      B.ライリーFBRのチーフ市場ストラテジスト、アート・ホーガン氏は通商対立について、「市場は現状を容赦ない交渉プロセスの一環とみて、相互に大変な打撃を与える貿易戦争には至っていないとみようとしている」と述べた。
      
      ニューヨーク原油先物相場は続伸。米エネルギー情報局(EIA)の統計で原油在庫が3年ぶりの低水準となったことが手掛かり。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物10月限は1.27ドル(1.8%)高の1バレル=71.12ドルで終了。先週の米国の原油在庫は206万バレル減少した。米国の石油精製業者が定期整備の時期にあることも意識された。ロンドンICEの北海ブレント11月限は37セント高の79.40ドルで引けた。

      ニューヨーク金先物相場は反発。ドルが下落する中、今週に入ってからの3営業日で2回目の上昇。トレーダーは、米国と通商相手国との緊張関係の行方を見極めようとしている。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.4%高の1オンス=1208.30ドルで終了した。
    原題:U.S. Stocks Rise as Banks Buoy; Treasuries Slide: Markets Wrap(抜粋)
       Oil Rises as American Refiners, Exporters Erode Stockpiles(抜粋)
       PRECIOUS: Gold Advances as Dollar Slips, Trade Concerns Fester(抜粋)

    ◎欧州債:イタリア債を中心に下落、供給や政治展開が重し

      19日の欧州債市場では、イタリア債を中心に周辺国債が売られた。中核国と準中核国は供給が重しになった。英国債もインフレ率が予想に反して加速し、利上げ期待が高まったことから下落した。

    • イタリア債の利回り曲線はベアフラット化。予算案を巡る政治的な対立が伝えられ、2年債、5年債とも利回りが10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇
      • スペインは20日、4種類の国債を発行し合計40億-50億ユーロを調達する予定
      • ECBのデータによると、イタリア債に対する海外投資家の売買状況は99億8000万ユーロの買い越し。買い越しは4月以来
    • ドイツ債の利回り曲線は米国債に追随してベアスティープ化
    • 英国債はドイツ債と米国債をアンダーパフォーム。8月のインフレ率が予想を上回ったほか、メイ英首相がアイルランド国境問題の解決に向けEU側が用意した改善提案を拒否する構えだと報じられたことが響いた
    • ドイツ10年債利回りは1bp上昇の0.49%、フランス10年債利回りは1bp上げて0.80%、イタリア10年債は6bp高い2.85%
    • ユーロ参加国の国債利回りとスプレッドの一覧はこちらをクリックしてください

    原題:EGBs Lower on Supply, Equity Gains; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

    (NY外為、米国株・国債・商品を更新します.)
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