JPモルガン:米国株の保有縮小を-米国第一の貿易は持続せず

  • コラノビック氏率いるストラテジスト、新興国株を有望視
  • BofAメリルの投資家調査結果とは逆の見方

過去数カ月の株式相場を振り返ると、世界の損失はしばしば米国の利益になってきたようだ。米S&P500種株価指数は9%近く上昇した一方、他の市場は全体として6%強下落している。だが、そうした状況は長続きしない。

  これはJPモルガン・チェースのマルコ・コラノビック氏ら同社ストラテジストからの警鐘だ。ストラテジストらは米国株の保有を縮小し、新興国市場への投資を増やすよう推奨。トランプ大統領の減税による恩恵が消えれば、米経済は成長の勢いを失うと予測した。

  ストラテジストらは顧客向けリポートで「米国の今年の大型財政出動と昨年からの米ドル安と低金利の遅れてやってきたプラス効果で米国資産は今年、『一時的な興奮』状態を生み出した」と指摘。ただ「米国と外国市場の間で向こう数四半期にマクロのファンダメンタルズが収束すると予想される。株式市場は半年から1年先行して将来のファンダメンタルズを反映する傾向があることから、ローテーションのタイミングは今かもしれない」と説明した。

  この見方は米国株に一段と傾倒するマネーマネジャーらとは逆行する。バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチの最新投資家調査によると、米国への資産配分は2015年1月以来最高に上昇した一方、新興国株へのエクスポージャーは2年余りで最低だった。

  S&P500種株価指数は過去最高値付近で推移し、月間で6カ月連続高となるペースにある一方、新興国は弱気相場入りし、欧州とアジアの株価指数は年初来でマイナス圏にある。この違いはトランプ政権の政策で一部説明できるが、米国が貿易戦争の影響を受けないと想定するのは危険な賭けだとコラノビック氏は指摘。貿易摩擦が和らげば、世界的な貿易戦争への懸念で売り込まれてきた株式が値を戻し始めるだろうと付け加えた。

原題:JPMorgan Cuts U.S. Stocks, Saying America First Trade Won’t Last(抜粋)

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