日本株は続伸、米の対中追加関税発動は経済に配慮ー全業種高い

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  • 2000億ドルへの追加関税10%を来週発動、25%は来年に先延ばし
  • ドル・円相場は1ドル=112円付近、円安推移で業績期待は継続

An employee works at the Tokyo Stock Exchange.

Photographer: Tomohiro Ohsumi
Photographer: Tomohiro Ohsumi

18日の東京株式相場は3営業日続伸。米国が対中製品約2000億ドル(約22兆4000億円)相当に対する追加関税を発動すると発表、当初の税率が軽減されたため経済への影響や対立激化への懸念がやや後退した。為替相場の安定から業績期待が継続し、鉄鋼や保険、化学を中心に全業種が上昇。

  TOPIXの終値は前週末比31.27ポイント(1.8%)高の1759.88と8月1日以来、1カ月半ぶりの高値。日経平均株価は325円87銭(1.4%)高の2万3420円54銭と2月1日以来、7カ月半ぶりの高水準。

東証前

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  みずほ証券の三野博且シニアストラテジストは、対中追加関税は月内にも発動されるとみられていたとした上で、「税率をこれまで検討していた25%から当初は10%にとどめて経済に配慮したほか、中国との通商協議再開への期待もつないだ」と指摘。いまは悪材料の織り込みが進むと同時に企業業績への期待が高まる端境期で、ドル・円相場が企業想定の1ドル=107円から5円ほど円安水準のため、通期経常利益は「10%程度の上方修正余地がある」とみている。

  トランプ米政権は17日、中国からの輸入品約2000億ドル相当への10%の追加関税を来週発動すると発表。関税率を25%に引き上げるのは来年まで先延ばしとし、米企業が代替サプライチェーンを探すなど対応策を講じるための時間的猶予を与えた。一方、中国証券監督管理委員会(証監会)の方星海副主席は、中国経済が好調なことから、米国が対中関税で圧力をかける戦術は機能しないとの見解を示した上で、米中関係が正常化すると確信していると述べた。

  追加関税発動の発表を受けたきょうの日本株は、為替市場で朝方にドル売り・円買いが先行したこともあり小幅安で取引を開始したものの、企業業績期待と株価の割安感から買いが入って早々にプラス圏に浮上した。為替相場も1ドル=112円付近まで円安に戻したことや、中国上海総合指数の堅調推移で午後に上げ幅を拡大した。

  しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は、追加関税の発動発表で「重しとなっていたものが外れ、堅調な世界経済と好調な企業業績を見通せることになった」と話した。いまのところ中国が冷静な対応で安心感がある半面、「米中再協議に向けた流れが止まる可能性や、日米の通商協議を控えて貿易問題への警戒は続く」とみていた。

  • 東証1部33業種の上昇率上位は空運、鉄鋼、保険、石油・石炭製品、不動産、化学、陸運、電気・ガス
  • 売買代金上位では、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が強気判断に上げたSOMPOホールディングス、関西空港への鉄道が復旧し資生堂やヤーマンなどインバウンド関連、JFEホールディングスや新日鉄住金が高い
  • 前沢社長が月に行くとしたスタートトゥデイ、ソフトバンクグループやリクルートホールディングスは安い
  • 東証1部の売買高は15億8144万株、売買代金は2兆9496億円
  • 値上がり銘柄数は1780、値下がりは271
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