アイフル私募債が人気、GPIF投資基準緩和で-ハイイールドに需要

  • 3年が利率1.85%、2年6カ月は1.80%-発行額は計200億円
  • GPIF方針変更で買わないリスクが高まっていると投資家

投機的等級のアイフル私募債が人気化した。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)国内投資基準を緩和したことで運用マネーが集まった。

  アイフル債は14日、3年が利率1.85%に決まった。主幹事の野村証券によると需要が発行上限の150億円を超え、超過対応として2年6カ月で50億円を同日1.80%で起債した。最終需要は発行総額を上回る300億円に達した。GPIFは国内債投資格付け基準を投資適格のBBB格以上からBB格以下に4月から緩和した。リスク許容度が拡大した受託運用会社はアイフルのようなBB格を買えるようになった。

GPIFのロゴ

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  今回債はアイフルにとって公募市場から2007年に撤退した以降で最大規模になった。昨年の私募債は72億円のみだった。私募ながら購入希望者が多く、主幹事によるとIR(投資家向け広報)をした上で2週間程度の公募債のような需要調査などをした。GPIF基準緩和を受けて低金利下で運用難に直面する投資家に、リスクに見合った高い利回りが付くハイイールド債で運用成績の底上げを検討する動きもある。

  ある投資家はアイフル債について、基準緩和と運用成績に応じた報酬形態というGPIFの方針変更を受けて買わない場合のリスクが高まっている、と述べた。利率は高いだけにハイイールド債投資判断は運用会社間でのパフォーマンス差に大きく影響するとしている。別の投資家はハイイールド(低格付け)の新発公募債は事例がないと指摘した。また資金調達手段が高格付け機関に限られるのは健全ではなく、こうした投資機会が公募債でも誕生することが望ましいと語った。

ハイイールド債

  アイフルIR財務部の松元宏太・IR広報課長は今回債を受けて、現段階で公募債の考えはないとしながらも「今後、BB格での起債事例が当然となってくれば、検討する考えはある」と話した。ハイイールド債市場の開拓には引受会社も注力している。複数の引受関係者は投資家はいまだ限定的だが、公募案件でもハイイールド債発行が近いうちに可能になるだろうと話した。

  野村資本市場研究所によれば日本の社債発行額は2016、17年と初めて2年連続で10兆円を超えた。A格以上がほとんどを占め、BBB格は2.7%程度。BB格以下のハイイールド債は皆無となっている。米国では16年の社債の発行額が1兆5337億ドルで、うち投資適格債が1兆2938億ドル、ハイイールド債が2399億ドルだった。

  米連邦準備制度理事会(FRB)元シニアエコノミストの野沢良雄氏は、7月下旬のインタビューで、ハイイールド債投資についてある程度のデフォルト(債務不履行)リスクがある一方で利率が高いため「分散投資していれば、長い目でみた平均リターンは高い」と説明、株式の保有を増やしているGPIFは、ハイイールド債の購入にも積極的になるべきとの見解を示していた。

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