ゴールドマンの1MDB関連取引、コーン氏は支持していた-新刊本

  • 1MDBの取引に疑問を呈した同行幹部は脇に追いやられた
  • WSJ紙記者らが執筆の「ビリオン・ダラー・ホエール」-18日発売

ゴールドマン・サックス・グループのゲイリー・コーン前社長は、マレーシアの政府系投資会社1マレーシア・デベロップメント(1MDB)との同行の取引を支持し、これに疑問を呈していた幹部らが脇に追いやられたことが新刊本で明らかになった。

  18日発売予定の「ビリオン・ダラー・ホエール(原題)」によると、コーン氏はアジア在勤の一部トップバンカーがマレーシアで進めていた「潜在的にドル箱になるビジネス」を支持。これらの幹部には1MDBの債券発行を主導した同行元バンカー、ティム・ライスナー氏やアジアで同行の債券・ストラクチャードファイナンス事業を率いていたアンドレア・ベラ氏が含まれていた。一方1MDBを巡り慎重論を唱えていたのは、ゴールドマンで日本以外のアジア部門担当社長だったデービッド・ライアン氏で、2回目の起債で1MDBが支払う手数料を減らそうとしたが却下された。同行がライアン氏の上役としてベテランバンカー、マーク・シュワルツ氏を同地域会長に起用したのもそのころだったという。

  米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の記者トム・ライト、ブラッドリー・ホープ両氏が執筆した同書は「コーン氏のような支配的で強力な人物の支持が、1MDBのビジネスに携わる人々にとって重要な支援になり、同ファンドのために数十億ドルを調達する計画に違和感を持つ人々の声をかき消した」と指摘した。コーン氏は2016年にゴールドマンを退社し、その後米国家経済会議(NEC)委員長に就任。今年、委員長職を辞した。

  コーン氏に取材を試みたが現時点で返答はない。

  同書はまた、ゴールドマンは1MDB債の発行に際し、購入希望者を確保していたにもかかわらず、割安価格で買い取ることで並外れた利益を確保できるよう仕組んでいたと指摘した。さらに、ゴールドマンが不正行為発見のため設置した内部委員会はこの取引ついて十分な精査を怠り、1MDBの購入資産の適切な評価を実施しなかったと同書は論じた。

原題:Gary Cohn Backed Goldman Sachs’s 1MDB Dealings, Book Says (1)(抜粋)

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