米欧社債の持ち切りが金利上昇リスクに備えた有効な戦略ーSSGA

  • 満期まで持ち切ればキャピタルロスを被らないー横谷氏
  • 米ハイイールド債平均利回り6.28%、グローバル総合国債指数上回る

運用資産が約2兆ドルに上るステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ(SSGA)は、米国や欧州の高利回りの社債を満期償還まで持ち切ることを推奨している。将来の金利上昇リスクに備えた戦略として有効とみているからだ。

  SSGAの日本法人で債券・為替分野のポートフォリオ・ストラテジストを務める横谷宏史氏は10日のインタビューで、米欧が金融緩和から正常化に向かう中、約30年にわたって金利が低下する局面は終焉(えん)を迎えているとし、「これからは金利がさらに究極まで下がるよりは上がる可能性の方が高い。満期まで持ち切ればキャピタルロスを被らない」と述べた。

  横谷氏は、保有銘柄の平均年限を一定に保つ従来型のインデックス運用については、「本来の金利収入だけでなく、あわよくば、入れ替え時にキャピタル益も得ようという動きだった」と説明。キャピタルロスが起きかねない相場環境になった今は効果的ではないと指摘した。

  日本の投資家にとっては、米欧の国債利回りはヘッジコストを考えると妙味に乏しく、円債は低リスク・低リターンで「拮抗(きっこう)している」と横谷氏は分析。米欧の投資適格債やハイイールド債の持ち切りは、信用リスクを考慮しても国債よりも有効だとみている。投資適格級では2035年償還のGEキャピタル債や20年償還のラボバンク債、ハイールド債では23年償還のスプリント債や22年償還のアルティス債を挙げた。

  ブルームバーグ・バークレイズ債券指数によると、米国のハイイールド債は平均利回りが6.28%と、グローバル総合国債指数の1.46%を大幅に上回っている。米投資適格級社債を対象にした直近の平均利回りは4.03%。ただ、社債利回りが上昇した最近1年は、途中で売却すると損失が生じる状態になっている。一方、SSGAが同指数から2023年に満期を迎える銘柄だけを抜き出すと平均利回りは3.65%。デフォルト(債務不履行)要因を除けば、約5年間持ち切った投資家はこの利回りを得ることになる。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE