Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日本株続伸へ、景気懸念後退や米テクノロジー株高

更新日時
  • 米中の貿易不透明感が緩和、トルコは予想以上の大幅利上げ実施
  • 1ドル=112円台に円下落、設備投資や半導体関連の上げ目立つ

14日の東京株式相場は続伸、日経平均株価は7カ月半ぶりの高値を付けた。米国と中国の通商問題を巡る懸念が和らぐ中、トルコの利上げで新興国を含む世界景気の不透明感も薄れた。設備投資、半導体関連などの電機や機械、化学株中心に商社、海運株といった景気敏感セクターが高い。

  TOPIXの終値は前日比18.59ポイント(1.1%)高の1728.61と8月31日以来、2週ぶりの高値。日経平均株価は273円35銭(1.2%)高の2万3094円67銭と2月2日以来の高値水準に達した。

  三菱UFJ国際投信・戦略運用部の向吉善秀シニアエコノミストは、「通商交渉激化やトルコへの懸念が株式市場のリスクオフにつながってきたが、米国では中間選挙に向けた予備選が一段落し、中国も融和姿勢にかじを切ってきた雰囲気がある。トルコの予想以上の利上げで円高圧力も和らぐだろう」と指摘。海外の懸念要因が後退し、「日本株は割安感がある。今回は何度もトライした日経平均2万3000円の節目を明確に抜けてくる可能性がある」と言う。

東証内

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  ムニューシン財務長官の主導で米国政府の高官が中国側を通商協議に招請したことを受け、中国商務省の高峰報道官は13日、両国が具体的作業に取り掛かっていると明らかにした。また、トルコ中央銀行による政策金利の6.25ポイント引き上げ、米消費者物価指数(CPI)コア指数の予想外の伸び鈍化もあり、13日の米国株はアップルや半導体関連、資本財・サービス主導で上昇した。

  きょうの為替市場では、ドル・円が一時1ドル=112円8銭と8月1日以来のドル高・円安水準に振れた。丸三証券の服部誠執行役員は、「輸出企業の今期為替想定レートの1ドル=107円に対し112円台に入ってきた。1円の円安が経常利益を0.5%ポイント程度押し上げるため、年末高に向けた最大の買い材料である企業業績の上方修正期待が強まってきた」とみる。さらに、来週20日には自民党総裁選が接近し、3選が有力視される安倍晋三首相から「消費税増税に向けた対策が総裁選後に期待される時期に入っている」とも指摘した。

  キーエンスやファナック、SUMCOなど設備投資や半導体関連に買い戻し圧力が強まったほか、金融など出遅れセクターにも投資資金が流入。先物・オプションの特別清算値(SQ)算出の需給イベントも通過し、不透明感の後退で株価指数は大引けにかけ一段高となった。ただし、「日経平均は5月高値を抜けたものの、市場の体感温度に近いTOPIXはまだ8月高値も抜けていない。海外勢はファンダメンタルズではなく、株価水準を基に売買を繰り返している節があり、まだ短期的な株高・株安の両面をにらんでおく必要がある」と丸三証の服部氏は話した。

  • 東証1部の売買高は17億3243万株、売買代金は3兆3292億円、値上がり銘柄数は1557、値下がりは474、ブルームバーグの試算で日経平均SQは2万3057円94銭と13日終値を236円62銭上回った
  • 東証1部33業種は電機や機械、海運、保険、精密機器、非鉄金属、ゴム製品、化学など27業種が上昇、下落は陸運、食料品、電気・ガス、医薬品など6業種
  • 売買代金上位では、クレディ・スイス証券がiPhone(アイフォーン)新製品による需要増加を予想した村田製作所やアルプス電気などアップル関連、第1四半期が大幅増益だったヤーマン、JPモルガン証券が投資判断を上げた富士フイルムホールディングスが高い
  • 半面、任天堂やスズキ、シティグループ証券が判断を下げた大塚ホールディングスは安い
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