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日本株反発、米中交渉の再開期待広がる-資源セクター中心幅広く上げ

更新日時
  • 米国が中国に対し新たな通商交渉を提案、海外原油や非鉄市況上げ
  • SQ控え先物主導の買い戻しと市場関係者、売買は盛り上がり欠く

13日の東京株式相場は反発。米国と中国の通商問題改善への期待が広がり、国際商品市況の上昇も好感された。中国経済の動向に敏感な鉱業や石油、非鉄金属、商社、海運株など資源セクター中心に情報・通信や電力、小売株など内需セクターも上げ、東証1部33業種中、32業種が高い。

  TOPIXの終値は前日比18.70ポイント(1.1%)高の1710.02、日経平均株価は216円71銭(1%)高の2万2821円32銭。TOPIXは5日以来の1700ポイント回復、日経平均は8月31日以来の高値。

  三井住友アセットマネジメント株式運用グループの平川康彦シニアファンドマネージャーは、「貿易問題や国内の通信や医薬品の政策リスクなどさまざまな面で不透明感が強い。景況感からは日本株がレンジの上値を抜けるほど力強くない」とし、「下げに備えている投資家が多く、話し合いなど通商交渉に対する多少の期待感が出るだけでも買い戻しが入りやすい」と話した。

東証内

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  米中貿易摩擦の激化を避けようと、米政府は中国に対し新たな通商交渉を提案した。中国が同意すれば、協議はワシントンで行われる可能性が高い。次官級で米中通商協議が8月22日から再開された前回のケースでは、過度の通商懸念が後退する格好で、日本株は8月末まで反発傾向を強めた経緯がある。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鮎貝正弘シニア投資ストラテジストは、「今回の米中交渉は閣僚級と伝えられている。次官級の際も交渉見通し後はショートカバーが入っており、前回と同様の相場パターン」とみている。

  東証1部の売買代金上位ではソフトバンクグループやファーストリテイリング、トヨタ自動車など株価指数のウエート構成比が高い銘柄が上昇。先物上昇に絡むインデックス主導の相場展開をうかがわせた。あす14日には株価指数先物・オプション9月限の特別清算値(SQ)算出も控え、三菱モルガンの鮎貝氏は「裁定業者の巻き戻しが加わり、裁定買いを誘発した」と言う。

  また、12日のニューヨーク原油先物は1.6%高の1バレル=70.37ドルと続伸。米国の制裁でイラン産原油の輸出が乱れた上、米原油在庫が落ち込んだことも材料視された。米中新協議への期待で同日のロンドン、ニューヨーク市場で銅など非鉄金属価格も上昇、きょうの日本株市場で資源セクターが買われる要因となった。取引開始前に発表された日本の7月の機械受注は、前年同月比13.9%増と市場予想の4.3%増から上振れ、機械など設備投資関連業種も堅調。

  ただ、売買代金は盛り上がりを欠くなど先行き不透明感の強さも顕著だ。野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「トランプ米大統領が日本に対し通商交渉でどういう要求をしてくるのか。たとえ厳しい要求であっても、悪影響によるボトムがはっきりすれば、相場の先行きは見通せるようになる。大統領の手のうちのカードが見えないうちは霧が晴れない」としている。

  • 東証1部の売買高は13億4675万株、売買代金は2兆3464億円、売買高は前日から8%弱減った、値上がり銘柄数は1511、値下がりは513
  • 東証1部33業種は鉱業、ゴム製品、海運、石油・石炭製品、卸売、電気・ガス、非鉄金属など32業種が上昇、下落はその他製品の1業種
  • 売買代金上位では三菱商事、武田薬品工業、ダイキン工業、ブリヂストン、住友金属鉱山が高い、これに対しゴールドマン・サックス証券が投資判断を下げた東京エレクトロン、野村証券が判断を下げたSUMCOは安い
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