コンテンツにスキップする

新興市場で安全逃避の動きか-バリューがグロースをアウトパフォーム

  • バリュー株の対グロース株相対パフォーマンスは1年ぶり高水準
  • アナリスト、テクノロジー含む成長企業の業績予想引き下げ目立つ

株式市場には自己治癒力が備わっている。金融危機やユーロ圏債務危機、原油低迷、トランプ氏の米大統領選勝利の局面でも見られたこの力が今、新興国・地域市場で働いている。

  潜在成長力は高いもののバリュエーションが相対的に高く収入の変動が大きい比較的規模の小さい企業から、安定したキャッシュフローでバリュエーションが割安な成熟産業の企業に投資マネーがシフトしている。新興市場ではバリュー株のパフォーマンスがグロース株を上回り、相対ベースで1年ぶりの高水準に達した。
  
  バリュー株への傾斜はすなわち、米利上げと貿易摩擦激化、高まる新興国・地域の財務ストレスの中で、リスク資産の値下がりがどこまで進むかを懸念した投資家による安全資産への逃避だ。

Value stocks are at a one-year high versus growth stocks

              
  この警戒はアナリストにも広がりつつある。アナリストは新興市場全体の利益見通しを引き下げているが、ヘルスケアのようなセクターを含むバリュー領域よりもテクノロジーを含む成長企業の方が修正幅が目立つ。バリュー銘柄の今年の利益見通しはなおプラス圏を維持しているが、グロース銘柄はマイナス圏に落ちている。
            

Earnings estimates are falling quicker for growth stocks

  デリバティブ(金融派生商品)トレーダーも気付いている。彼らは上場投資信託(ETF)のiシェアーズ・コアMSCI新興市場ETFの下落に備えたオプションの価格を大きく押し上げ、プット(売る権利)とコール(買う権利)の建玉比率は2016年10月以来の高水準に跳ね上がった。一方、代表的なiシェアーズMSCI新興市場ETFの同比率は2年ぶりの低水準に近い。
   
  両ETFは重複する部分が大きいものの、コアETFはバリュエーションが低めの企業を含み、新興市場株のより幅広い領域に投資する。コアETFの時価総額の中央値が183億5000万ドル(約2兆460億円)なのに対し、もう一方は230億2000万ドルだ。これは先物トレーダーが大型株よりも、成長企業に多い小型株をより懸念していることを示唆している。

Put-call ratio surges on ETF that invests also in smaller stocks

JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバルマーケットストラテジスト、ケリー・クレイグ氏、米国株についてコメント

デイブレイク:中東。(出所:ブルームバーグ)

原題:EM Value Stocks Beat Growth Shares, Signaling Flight to Safety(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE