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パイオニア社長:5-7年で再成長目指すー香港ファンドから出資

更新日時
  • つなぎ融資も250億円、9月末返済期限のローン返済や運転資金に
  • 年内に臨時株主総会を開催へ、出資完了後に筆頭株主になる可能性

パイオニアは12日、香港のファンド、ベアリング・プライベート・エクイティ・アジア(BPEA)から500億ー600億円の出資を受けることで基本合意したと発表した。BPEAの後ろ盾を得て主力のカーナビなど車載機器事業の立て直しを本格化させる。

  経営再建に向け昨年秋に複数企業と交渉を開始。インタビューに応じた森谷浩一社長は、BPEAに決めた理由について「パイオニアの価値、技術力、商品力をすべて理解してくれた」と説明した。当面は10月末の正式契約締結に向けてBPEAと再建計画について協議するとし、自身が再建の先頭に立っていく意欲を示し、「5-7年のタームで再成長を目指す」と話した。自動運転にも欠かせない地図関連技術の活用を今後の事業の柱のひとつにする考えで、自社製品と地図情報などを組み合わせて「世界初のビジネスモデルを作っていきたい」と述べた。

  パイオニアはかつて世界で初めてレーザーディスクプレーヤーやプラズマテレビを商品化するなど日本を代表する電機メーカーのひとつだったが、業績不振でテレビや家庭用音響機器から相次いで撤退。最近では車載機器事業に経営資源を集中していたが、スマートフォンの進化もあり業績不振に陥っていた。

  発表資料によると、出資に先立って18日にBPEAから総額250億円のつなぎ融資を受け、9月末に期限が迫る133億円のシンジケートローンの返済や運転資金に充てる予定。つなぎ融資にも財務制限条項が設定されおり、求められている水準については既存のローンと同じものがついていると述べたが、具体的な条件の内容についてはコメントを控えた。

  BPEAが出資完了後に筆頭株主になる可能性があることから、同社は年内に臨時株主総会を行う方針。ブルームバーグのデータによると、現在の筆頭株主は7.27%を保有する三菱電機。BPEAが支払う1株当たりの金額については資産査定などを踏まえて正式契約締結時に決定するとしているが、12日時点でパイオニアの時価総額は約450億円であることから、過半を保有する株主となる可能性が高い。

  第三者割当増資の発表を受け、パイオニア株は一時前日比13%安と急落。9.3%安の117円で取引を終えた。

(社長インタビューでの発言を加えて記事を更新します.)
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