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北朝鮮が求める戦争終結宣言、トランプ大統領が譲歩勝ち取る切り札か

  • 金正恩氏、平和宣言を目指して2回目の米朝首脳会談を要請
  • トランプ米大統領が実質的な譲歩を勝ち取る2回目のチャンスか
トランプ大統領と金正恩氏

トランプ大統領と金正恩氏

Photographer: SAUL LOEB/AFP
トランプ大統領と金正恩氏
Photographer: SAUL LOEB/AFP

トランプ米大統領と歴史的な握手を交わしてから3カ月。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は朝鮮戦争終結を宣言するという1つの重大な要求を掲げて米朝首脳会談を目指している。

  トランプ大統領にとってこの要求はジレンマだ。承諾すれば、極めて重要な中間選挙を前に自身が仲介役を果たしたという新たな重大ニュースになる。一方で、承諾しない場合、米国は北朝鮮の核の脅威の排除を目指し、実質的な譲歩を勝ち取る2回目のチャンスになり得る。

  いずれにせよ、70年近くにわたる戦争状態を終結させる平和宣言の可能性は、トランプ大統領が核戦争の「炎と怒り」という威嚇に戻ることなく金委員長と取引する上で残された最大の切り札の1つだ。ただ、リスクは高い。平和宣言が実現すれば、制裁緩和や在韓米軍の規模縮小の論議を促すことになる。

  シドニーのローウィー・インスティチュートのディレクター、ユアン・グラハム氏は「拘束力のない宣言でも重要性が大きいのは、戦争状態にないことを宣言し、北朝鮮が同盟をなし崩しにしやすくなるからだ。同盟は既にやや難しい状況にある」と指摘。「韓国はこの点について分裂している。宣言が行われれば、逆戻りはできなくなる」と付け加えた。

  トランプ大統領は朝鮮半島の平和宣言の見返りとして、核兵器備蓄の査察容認や核兵器放棄までの期限設定といった一段と確固たる非核化方針の約束を北朝鮮に迫ることができる。あるいは、金委員長にとって引き延ばしの余地が増える変更可能な約束で大統領は手を打つ可能性もある。

  トランプ政権は11日、両方向のシグナルを送った。ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)は、北朝鮮が非核化の措置を講じるのを米国は「引き続き待っている」と発言。一方でホワイトハウスは、シンガポールで6月に行われた歴史的な米朝首脳会談に続く2回目の会談の計画に着手する用意があることを明らかにした。

North Korea Warns South On Limiting Condolence Visits

韓国の坡州市の非武装地帯の近くで北朝鮮側を眺める訪問者

フォトグラファー:SeongJoon Cho / Bloomberg

原題:Kim’s Peace Push Gives Trump Leverage to Finally Win Concessions(抜粋)

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