日本株3日ぶり反落、業績警戒し半導体や工作機械安い-通商懸念重し

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  • 米SOXが1%安と反落、8月の工作機械受注額は減速感鮮明
  • 中国は対米報復許可をWTOに求める、日米2回目の通商協議へ

12日の東京株式相場は3日ぶりに反落。米国の半導体株下落を嫌気し、東京エレクトロンやSUMCO、信越化学工業など半導体関連の電機、化学株が安い。信越化にはシティグループ証券の格下げも重なった。工作機械受注の減速懸念で機械株も売られ、銀行や建設株も下落。

  TOPIXの終値は前日比7.59ポイント(0.4%)安の1691.32、日経平均株価は60円08銭(0.3%)安の2万2604円61銭。

  いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、「日米通商交渉で日本側がどこまで譲歩するか、方向性が見えないと相場の不透明要因はなくならない。不透明感が強いため、リスクを許容できる投資主体に乏しく、戻った場面では売りたい向きが多い」と話した。需給面では、14日の株価指数先物・オプション9月限の特別清算値(SQ)算出を控え、「金融法人などの9月末決算対策売りが今週は高水準。ポジション調整による影響が大きくなっている」と言う。

東証内

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  11日の米国株は、大型テクノロジーが買われた半面、ブロードコムやマイクロン・テクノロジーなど半導体関連は下落。マイクロンには、NANDフラッシュメモリーへの懸念からRBCのアナリストが目標株価を下げる材料があった。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1%安と反落した。

  秋野氏は、「中国でスマートフォンなどの最終製品が積み上がっており、短期では需要減退が一時的に起こるのではないかとの懸念が売り材料視されている。中長期的なファンダメンタルズに変化はないが、通商問題から押し目買いが入りづらい」との見方を示した。

  きょうの日本株は朝方こそ続伸して始まったが、半導体関連の下げが足を引っ張り早々にマイナス転換、徐々に下落が鮮明になった。大和証券の高橋和宏株式ストラテジストは、「国内の企業業績は上期決算時に通期計画が上方修正される可能性は高いものの、通商問題の不透明感が抜け切れず、それを先取りする動きには至っていない」と指摘する。半導体関連のほか、8月の工作機械受注額が前年同月比5.3%増と7月の同13%増から減速したことが嫌気され、SMCやTHK、オークマなど工作機械、設備投資関連銘柄も売られた。

  米国と各国の通商問題を巡っては、中国が米国は世界貿易機関(WTO)の判断を順守していないとし、報復するための許可を今月21日にWTOに求める方針だ。また、日米通商協議は21日にも2回目の協議を行う方向とNHKが報道。投資家の様子見姿勢を助長する材料には事欠かない。一方、米国のトランプ大統領は11日、カナダとの貿易交渉は「非常に順調」と語った。

  • 東証1部の売買高は14億5879万株、売買代金は2兆3602億円、値上がり銘柄数は548、値下がりは1496
  • 東証1部33業種は電機、機械、海運、化学、建設、銀行など24業種が下落、上昇は鉱業や情報・通信、陸運、小売など9業種、鉱業は前日のニューヨーク原油先物がハリケーンへの脅威などで2.5%高と反発したことが寄与した
  • 売買代金上位では、月次売り上げの発表で産業機械向けの減速が懸念されたローム、クレディ・スイス証券などが目標株価を下げた大東建託が安い
  • 半面、みずほ証券が目標株価を上げたソフトバンクグループのほか、ヤフー、セブン&アイ・ホールディングスは高い
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