日銀のETF買い入れ額、大きく減れば「目標」減額も

更新日時
  • 目標から大きく乖離した状況は放置できない-関係者
  • 目標を上回る状態続けば増額もあり得る-関係者
The Bank of Japan (BOJ) headquarters stands in Tokyo, Japan. Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日本銀行は、株式市場が好調で年間約6兆円を目標とする指数連動型上場投資信託(ETF)の買い入れ額が目標を大幅に下回る状態が続けば、目標自体を減額することを検討している。日銀内の議論に詳しい複数の関係者への取材で分かった。

  非公開情報のため匿名を条件に語った複数の関係者によると、複数の日銀の政策当局者は、ETF買い入れ額が目標から大きく乖離(かいり)した状況は放置できないと考えている。逆に、株価の軟調が続き買い入れ額が目標を大きく上回る状態が続けば、目標の増額もあり得るという。現行政策では、長期国債の年間増加額約80兆円は「めど」にすぎないのに対し、ETFは買い入れ額を「目標」としている。

  日銀が18、19の両日開く金融政策決定会合では、ETF買い入れ額の目標も含め金融政策は現状維持となる見込み。

  7月の会合では、ETFの買い入れについて「資産価格のプレミアムへの働き掛けを適切に行う観点から、市場の状況に応じて買い入れ額は上下に変動しうる」ことを決定。株価次第で買い入れ額が変動する仕組みに修正した。8月の通常ETF購入額は1406億円と、買い入れ額増額を受けた2016年8月以降で最も少なくなった。日銀はETF市場の75%のシェアを占めている。

  買い入れ予定や理由を詳細に説明している長期国債と異なり、日銀はETFの買い入れ基準を明らかにしていない。複数の関係者によると、インサイダー取引防止のため、金融市場局の少数の担当者だけが共有しており、政策委員ですら知らされていない。年間総額を「目標」に合わせるため、基準は従来、何度も変更されていた。

  日銀は13年4月、異次元緩和の開始とともにETF買い入れ額を2年で2倍となる年間約1兆円に拡大した。14年10月には約3兆円、16年7月に約6兆円まで増えた。日本の株価は異次元緩和の開始以来、6割上昇した。

日銀のETF購入パターンの分析記事はこちらをクリックしてください

  金融調節方針の目標を長期国債の買い入れ額から金利に変更し、短期金利をマイナス0.1%、長期金利を0%に誘導する長短金利操作は16年9月に導入された。年間増加額約80兆円の買い入れ額は「めど」となり、8月末時点の前年比増加額は45兆円にとどまる。黒田東彦総裁は導入時の会見で、長期国債の買い入れ額が「にわかに大きく増えたり減ったりするとは思わない」と述べていた。

(5段落以降にETF買い入れについての詳細を追加します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE