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日立建機社長:鉱山機械5割弱増産へ、米中摩擦でも利益上振れ余地

  • 超大型油圧ショベルは47%増の200台、ダンプトラック43%増の40台
  • 中国ではインフラ投資の前倒しあり得る、貿易摩擦の影響大きくない

日立建機の平野耕太郎社長は、鉱山開発の現場で使う油圧ショベルやダンプトラックを2018年度に前年度比で5割弱増産する方針を示した。資源価格の回復を受けて、資源メジャーなどによる需要拡大の動きに対応する。激化する米中貿易摩擦については、中国景気や建機需要に大きな影響は与えないとみており、為替動向によっては利益が上振れる余地があるとの認識を示した。

  平野社長は7日のインタビューで「200トン以上の油圧ショベルは昨年後半から注文が増えている」と述べ、同社が強みを持つオーストラリアの鉄鉱石や石炭鉱山向けに需要が出ていると説明。アフリカやロシアなどでも回復していると述べた。

Hitachi Construction Machinery President Kotaro Hirano

平野耕太郎社長

Source: Hitachi Construction Machinery

  鉱山機械の生産拠点である常陸那珂臨港工場(茨城県ひたちなか市)で、超大型油圧ショベルを前年度比47%増の200台、ダンプトラックは同43%増の40台をそれぞれ生産する計画。ピークの12年度と比べて、超大型油圧ショベルは3分の2の水準、ダンプトラックは4割の水準にまで回復する。

  10年程度使用する鉱山機械の更新時期が迫り、市況が回復している状況下で買い替えに踏み切る動きが出ているという。「来年の商談についても注文の入り方は好調」といい、19年度についても今年度比で2割程度の増産が見込めそうだと述べた。

  指標となる豪州産の発電用石炭(一般炭)の価格は7月に1トン当たり120ドルに迫り約7年ぶりの高値を付けた。環境規制を強化する中国で生産量が減少し、世界的な需給逼迫(ひっぱく)を招いている。昨年末の高値からは下落しているものの、製鉄用石炭(原料炭)の価格も堅調に推移している。

Hitachi Construction Machinery President Kotaro Hirano

日立建機の油圧ショベルとダンプトラック

Source: Hitachi Construction Machinery

  日立建機は18年度の鉱山向け機械の世界需要は前年度比10%増と6年ぶりの高水準を見込む。建設工事などに使用する油圧ショベルの世界需要(中国メーカー除く)も同4%増の22万9000台と、ピークだった10年の23万台に迫る水準を予測する。

為替のインパクト

  平野社長は「油圧ショベルの世界需要も非常に好調」として、23万台を上回る可能性もあると述べた。米中貿易摩擦に関しては、直接の影響は出ていないとした上で「中国では米国や欧州向けの輸出が落ち込んだとしても、鉄道網や高速道路など必要なインフラ整備を前倒しで実施することはあり得る」と指摘。「あまり心配するようなことはない」と述べ、中国景気や建機需要に与える影響は小さいとみる。

  一方、「業績に大きなインパクトがあるのは為替」と説明。第2四半期(7-9月)以降の為替前提は1ドル=100円と足元の水準よりも円高に置いている。現在の1ドル=110円程度での推移が続けば利益が上振れる可能性があるとの認識を示した。

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