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9月7日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル上昇、雇用統計を好感-対中追加関税案も材料に

  7日のニューヨーク外国為替市場ではドルが上昇。週間ベースでは続伸となった。米労働省が発表した8月の雇用統計が好感され、米金融当局がインフレ期待を抑制するため利上げを継続するとの見方が強まった。また、緊張の続く米中通商問題が逃避先としてのドルの需要を高めた。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.4%上昇。一時は0.2%安となる場面もあった。ドルは主要10カ国(G10)通貨の大半に対して上昇。対スウェーデン・クローナでは下げた。

  トランプ米大統領が中国からの輸入2670億ドル(約30兆円)相当に対して追加関税を賦課する用意があると表明すると、ドルは上げ幅を拡大した。この関税は既に表明済みの2000億ドル相当に追加されることになる。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で0.2%高の1ドル=110円99銭。対ユーロでは0.6%上昇の1ユーロ=1.1553ドル。スウェーデン・クローナに対しては0.5%下げた。

  雇用統計によれば、8月の平均時給は前年比で2.9%増と、2009年以来で最大の伸び。非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比20万1000人増。エコノミスト予想の中央値は19万人増だった。家計調査に基づく失業率は3.9%で変わらず。   

  ポンドは対ユーロで上昇。英国の欧州連合(EU)離脱問題でEUの首席交渉官を務めるミシェル・バルニエ氏がオーストリアのクルツ首相に対し、英国と締結を目指している離脱協定の90%がこれまでにまとまったと伝えたことに反応した。

欧州時間の取引  

  米雇用統計の発表前に英ポンドが対ドルで一時0.4%上昇する場面があった。欧州やロンドンのトレーダーによれば、ドルとポンドの取引量は少なかった。通常、雇用統計発表前は流動性が低く、それがポンド上昇を増幅した可能性がある。
原題:Dollar Rises for Second Week as U.S. Wages Advance: Inside G-10(抜粋)
Pound Jumps to Liven Up Market Caught in Pre-Payrolls Mode(抜粋)

◎米国株・国債・商品:株下落、トランプ氏が対中関税拡大を警告

  7日の米株式相場は下落。S&P500種株価指数は4日続落となった。中国との貿易戦争をエスカレートさせるようなトランプ大統領の動きを受けて、テクノロジー関連や多国籍企業の株価が値下がりした。

  • 米国株は下落、トランプ氏の対中関税に関する発言で
  • 米国債は下落-10年債利回り2.94%
  • NY原油は3日続落、週間では7月以降で最大の下げ
  • NY金は3日ぶり下落、堅調な雇用統計受け安全資産としての需要後退

  ナスダック100指数は週間では3月以降で最大の下げ。アップルは終盤下落に転じた。同社は、対中関税賦課により幅広い製品が影響を受けることになると説明した。トランプ大統領はこの日、事実上、中国からの輸入品全てに関税を賦課する用意があると警告した。S&P500種株価指数の週間での下落率は6月以降で最大。ダウ工業株30種平均ではボーイングの下げが目立った。

  S&P500種株価指数は前日比0.2%安の2871.68。ダウ工業株30種平均は79.33ドル(0.3%)下げて25916.54ドル。ナスダック100指数は0.3%下落。米国債市場では、ニューヨーク時間午後4時55分現在、10年債利回りが6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.94%。

  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)が3日続落。週間では7月以降で最大の下げとなった。新興国市場の混乱で、エネルギー需要が後退するとの懸念が強まった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は2セント下げて1バレル=67.75ドル。週間では2.9%安と、7月半ば以来の大幅な下落率。ロンドンICEの北海ブレント11月限はこの日33セント高の76.83ドル。

  ニューヨーク金先物相場は3日ぶりに下落。8月の米雇用統計で雇用と賃金の伸び加速が示されたことから、安全資産としての金の需要が後退した。金は週間ベースでも下げ、過去9週間のうち8週でマイナスとなった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.3%安の1オンス=1200.40ドル。週間では0.5%下げた。

  トランプ大統領はこの日、中国からの輸入2670億ドル(約30兆円)相当に対して追加関税を賦課する用意があると表明した。既に表明済みの2000億ドル相当に追加されることになる。

  朝方に発表された8月の米雇用統計では賃金上昇ペースの加速が示されるなど明るい内容となったが、トランプ氏の関税に関する発言が相場の重しとなった。

  ウェザビー・アセット・マネジメントの調査ディレクター、ボンセク・チョイ氏は「リスクは本物で、全面的な貿易戦争に近づいている兆候が強まりつつある」と指摘。「状況は急速に変わり得る。よって貿易戦争に関しては、もし多くの警告が現実のものとなった場合、情勢は極めて急速に変化するだろう」と述べた。
原題:U.S. Stocks Fall on Trade Rhetoric, Tech Jitters: Markets Wrap(抜粋)
Oil Posts Weekly Loss as Emerging-Market Rout Threatens Demand
Gold Staggers as ‘Worst-Is-Over’ View Tested by U.S. Job Gains

◎欧州債:イタリア債が上げ縮小、英国債はアンダーパフォーム

  7日の欧州債市場では、ユーロ圏国債の利回り曲線がベアスティープ化した。イタリア国債は例外で、今週に入ってからのブルスティープ化を継続した。英国債はEU離脱を巡る懸念の後退と、注目が来週の長期債発行に移ったことを背景に軟調だった。

  ドイツ債は下落。イタリア債の上昇や予想を上回った米雇用統計、新興国通貨の懸念後退、テクノロジー株の値上がり、来週の30年債入札などが材料視された。

  イタリア債は5日続伸となったが、利益確定の売りで上げ幅を削った。トランプ大統領が中国からの輸入2000億ドル相当に対する関税上乗せ計画を実行に移すとの懸念が上値を重くした。

  英国債はEUのバルニエ首席交渉官がアイルランド国境問題の善後策について姿勢を軟化。

  ドイツ10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.39%、フランス10年債利回りは3bp上げて0.72%、イタリア10年債は変わらずの3.06%。
原題:BTPs Trim Gains, Gilts Lead EGB Drop; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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