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円上昇、日米貿易摩擦警戒でドル・円は一時約2週間ぶり110円前半

更新日時
  • ドル・円下げ続けるかは微妙、好調な米指標がサポートに-CIBC
  • 豪ドルは16年以来の安値へ下落、トランプ政権の対中追加関税を警戒

東京外国為替市場では円が上昇。トランプ米大統領の発言を巡る米紙報道を受けて日米貿易摩擦への警戒感が高まり、ドル・円相場は一時約2週間ぶりの円高水準を付けた。

  この日の相場は円買いが先行。主要10通貨すべてに対して上昇する場面があった。対ドルでは一時1ドル=110円38銭と8月22日以来の水準まで円高が進行、午後3時57分現在は110円66銭で推移している。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のオピニオン記事は、貿易を巡って日本と争う可能性を示唆するトランプ大統領の発言を報じた。

ドル・円、雲の下限下回る

  CIBC証券金融商品部の春木康部長は、トランプ政権の対日貿易姿勢についてそこまで強硬ではないと思っていた向きもいるだろうが、「貿易赤字が膨らむ中で、貿易交渉の姿勢が強固であることが確認された」と指摘。米国の対中関税やカナダとの北米自由貿易協定(NAFTA)交渉の行方なども重しとなり、ドル・円とクロス円(ドル以外の対円相場)の調整を促したと説明した。
  
  一方、午前9時過ぎには円買いも一巡。週末を控えて様子見姿勢が広がる中、円は伸び悩む展開となった。春木氏は、この日発表される米雇用統計で良好な結果が予想される中、「好調な米経済指標はドル・円をサポートしそう」だとし、「ドル・円がこのままじりじり下げ続けるかは微妙」と語った。

米雇用統計のプレビューはこちらをご覧ください。

  トランプ政権の中国製品2000億ドル(約22兆1000億円)相当への関税上乗せ計画に関する意見公募は6日に終了し、翌7日にも対中関税を発表する準備が整う。一方、カナダ当局者は6日、米国とのNAFTA交渉について、今週中に合意に達することはないだろうとの見通しを示した。カナダのフリーランド加外相によると、交渉は7日に再開される。

  米中貿易戦争の激化が警戒される中、豪ドル・円相場は一時1豪ドル=79円ちょうどを割り込み、2016年11月以来の水準まで豪ドル安・円高が進行。豪ドルは対ドルでも1豪ドル=0.7138ドルまで下落し、同年3月以来の安値を付けた。

  フランクリン・テンプルトン・インベストメンツの豪債券部門のディレクター、アンドリュー・カノビ氏(メルボルン在勤)は、対中関税に対する懸念の高まりやより広範な新興国市場の弱さが豪ドル安の背景にあると説明。また、「市場は強い豪GDP(国内総生産)でなくて、所得の弱い伸びや低調な消費者物価に関する話に目を向けている」とし、豪ドルの下落リスクは高まっていると述べた。

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