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米税改革受けたレパトリ資金、主に株主還元へ-FRBエコノミスト

  • これまでのところ事業拡大や技術革新などの投資の増加見当たらず
  • 昨年末成立の税制改革法で米企業の海外留保資金の本国送金に弾み

米企業が税制改革に伴って本国に送金した多額の海外利益について、事業拡大や技術革新などの投資に振り向けるよりも、これまでのところ主に株主還元に回していることが、米連邦準備制度理事会(FRB)のエコノミストがまとめた最新調査で分かった。

  FRBのウェブサイトに今週掲載された論文は、「2018年1-3月(第1四半期)に本国送金された資金は、自社株買いの劇的な増加と関連性がある」とする一方、「投資増加の兆候は現段階でそれほど明確でない。効果が顕在化するには時間がかかる可能性を踏まえると、そうした兆しを見つけるには時期尚早なのかもしれない」と説明した。

  トランプ大統領の署名で昨年12月に成立した税制改革法の下で、米企業が海外に留保させている利益の本国送金のうち、現金には15.5%、現金以外や流動性の低い資産には8%を一度限りで課税することになった。税制改革以前は本国送金の場合、35%の法人税率が適用されたため、企業には資金を本国に戻す新たなインセンティブとなった。

  FRBエコノミストのマイケル・スモリアンスキー、グスタボ・スアレス、アレクサンドラ・タボバの三氏が執筆した論文によれば、米企業が今年1-3月期に本国送金した資金は3000億ドル(約33兆4000億円)に上ったことが国際収支統計で示された。過去数年の四半期平均は500億ドル足らずだった。

  三氏はS&P500種株価指数構成銘柄中、海外での現金留保全体の約80%を占める大手15社に焦点を絞り、本国送金が急増する中でこれら企業の自社株買いが1-3月期に「激増」したと指摘。それと同時に、1-3月期の15社の投資が前期に比べて明確に跳ね上がる様子は見当たらなかったとしている。
  
原題:Fed Paper Says Repatriated Profits Going Mostly to Shareholders(抜粋)

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